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鳥取県でリモートワークと地域企業のサポートをされている吉井秀三さんへのインタビュー

今回は、鳥取県にてリモートワークと地域企業のサポートをされている吉井秀三さんに取材をさせていただきました。

吉井さんとお話していて感じたのは、「お金は思っているほど必要ではないのかもしれない」ということ、後は「リモートワークはいいところだけではない」ということです。

必要なものがあれば、人は買うことを考えがちです。今でいえば、コロナウィルス対策のマスクでしょうか。

しかし、場合によっては、自分で作ることができる場合がありますし、全てをお金で解決する必要はないわけです。その「作る」ことができる環境に浸れるのも、地域で生活するよさだと思いました。

また、リモートワークではコミュニケーション上の工夫も必要であり、ここをどう対処するかが、リモートワークで仕事をしていく肝ではないかと感じました。

それでは、以下、インタビュー記事です。


佐藤:本日はよろしくお願いします。まずは、吉井さんが今までどんなお仕事をされてきたのか教えていただいてもよろしいでしょうか?

吉井:IT系の会社に20年ほど勤務し、マーケティング、マネジメント、新規事業の立ち上げ等各種プロジェクト推進などを行ってきました。今は鳥取県に移住してリモートワークで東京の仕事をしているのと、地域の会社のサポートをしています。

佐藤:IT関係の会社に長年勤務されてきたのですね。そこからリモートワークを始めたきっかけは何でしたか?

吉井:結婚を機に生活スタイルが変化しました。都内に住むには狭いと感じるようになり、地方への移住も検討していました。プロジェクトのタイミングをみて会社を辞めて、いろんな人と会って話をしていると、リモートワークの形でよいので仕事を手伝って欲しいという依頼をいただくようになり、リモートワークを始めました。

佐藤:最初からリモートワークを志向されたのではなく、相手先からお話をいただくことがきっかけだったのですね。移住先を鳥取県にされたのはどんな理由ですか?

吉井:妻の実家と自分の実家が近かったので、鳥取県を移住先として選びました。今住んでいる場所は、環境もよく満足しています。待機児童の問題もなく、子育てによい環境ではないかと思っています。ただ、高校の選択肢や仕事の選択肢も少ないのと、海外の方や色々な仕事をしている人と出会うタイミングも少ないので、どこかのタイミングで他の地方で暮らすことも考える必要もあるかと思っています。

佐藤:地方のリモートワークだと、お子さんの教育の多様性という点で課題もあるのですね。働き方という点では、今のリモートワークのいいところや課題に感じていることは何ですか?

吉井:良い面は、出社しなくてもよいことです。職場にいると人に話しかけられたりしますが、今ではそういうことはなく、プロジェクトに集中することができます。一方で課題は、雑談が少ないことです。ここは意図的に雑談が発生する仕組みが必要ですね。ここは、オンラインでミーティングをする前に雑談をする時間を意識的に作るなどしています。

佐藤:リアルな会話とオンライン上での会話の違いは何かありますか?

オンライン上の会話だと、調べながら話せたり、会話内容を箇条書きするなど整理して会話できたり、隙間時間に途中参加もしやすいというメリットがあります。一方で、会話の相手先が、会議室などリアルな場所でたくさんのメンバーがいる中でのやり取りは、音質の問題で話しづらく感じることがあります。

佐藤:リモートワークならではのメリットを享受しつつ、デメリットに関しては様々改善されているのですね。今回の取材は、働き方と密接不可分なお金もテーマに行っています。お金の使い方という観点でもお話を伺いたいのですが、その点に関して昔と今とで変化はありますか?

吉井:年を重ねるにつれて、お金を「使う」機会と金額が減りました。以前なら買っていたものを、今ではインターネットで方法を調べながら「作る」、「育てる」、「修理する」ことが増えました。
都内に住んでいるときから関心はあったものの、スペースがなくてできなかったことが今はできます。例えば、「子ども向けの木製のおもちゃ」や「こどもの家」をDIYで作ったり、他にも「家庭菜園」や「自家製」で味噌や梅干や漬物を作っています。

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佐藤:多趣味ですね!最近「好きなことを仕事にする」とよいとかよくないというお話をよく聞くのですが、この点はどうお考えですか?

吉井:好きなことが仕事になったらよいと思います。ただ、好きなことや、やりたい事がないと感じている人が結構多いと思います。
私の場合は、新規事業に関わるのが好きです。それと業務を分解して考えたりするのが好きみたいです。この点、新規事業と関わると大抵課題だらけなので、楽しませてもらってます。

佐藤:地方への移住に関心があっても、お金を稼げるか心配という話も時々耳にします。好きを仕事をして生活をするヒントというか、アドバイスになりそうなメッセージがあればいただいてもよろしいでしょうか?

吉井:今の仕事を続けながら、好きな事での活動を初めてみるのがよいかと思います。スキルが伴っていたら稼げると思いますが、今までの仕事と違うのであれば、まずは実績作りからだと思います。後は、お金に変えるための行動をしてみる視点も大事かもしれません。収入にいくらかでもなれば捉え方がまた違うでしょうし、人に喜ばれる体験をすることも大きいと思います。一方で需要が少なかったり、ニーズとしている人に届ける手段が見つける事が簡単ではないこともわかると思います。

今の会社がリモートがNGであれば、リモートOKな会社に転職し、収入は確保しながら移住し、その後に複業を考えてみると良いかと思います。加えて、1人では何か新しい事を続けにくい場合もあるので、一緒にやる人を見つけることも大切だと思います。

佐藤:ありがとうございます。他に、吉井さんが仕事とお金との関係性という観点で感じられていることがあれば、聞かせていただいてもよろしいでしょうか?

吉井:仕事を通じて世の中の課題を解決したり、関わった人が喜ぶ姿を見ると嬉しいというのはあると思います。その難易度や人から求められている量との需給バランスで、いただけるお金の金額が変わると思います。

生活や日々の娯楽を楽しむ為にはお金が必要なので、それを得るための活動ではありますが、今はお金を稼ぐ事への意識が低下していると感じます。ネットで無料のコンテンツも増えていますし、スマホで1,000円出すだけでできることが増えていると思います。たくさんのお金がなくてもできることがとても増えてます。

佐藤:そうですね。個人的にもこの間、カンブリア宮殿という経済番組でGUが紹介されていて、これだけ安い金額でこれだけの商品が買えるのかと驚いたところでした。

吉井:今は、個人でも直接売買をするプラットフォームがたくさんありますよね。メルカリなど使えば、安価な価格で品質のよいものを売買することが可能です。安価なクラウドサービスでビジネスの立ち上げに以前ほどお金がかかりません。多様な動画サービスやオンラインサロンで様々なことを学べるので、必ずしも学校に行かなくてもよい時代にもなってきていると感じます。あと、やりたいことがある場合は、クラウドファンディングなど資金調達も個人でできる時代になっているので、色々前提となるルールが変わってきているなぁと思います。

佐藤:貴重なお話をたくさん伺うことができました。本日はありがとうございました。

吉井さんが利用されているSNS

Twitter:https://twitter.com/shuzoyoshii


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