ベガス編 3
「さてと、やってみますか」
僕はある日の昼、前にお喋りな黒人に教えてもらったfremont streetに出かけることにした。
おなじみのアコギと、カバンには念のため、スケッチブックとペン。
ゲストハウスからまあっすぐと30分ほど歩くと、どうやらそれらしきところが見えてきた。
天気は晴れ。
fremont street、到着!
ふんふんなるほど、the ラスベガスですわ。
真昼間から観光客で賑わってる様子で、何やら大きめの円を描くように人だかりができている。
円の中心ではインカムをつけた男が大声で何やら説明している。
すると、豪快なブレイクダンスを披露。
回る回る、グールグル回る!ド派手なパフォーマンスにギャラリーも喜んでるご様子。
到着していきなりド派手なパフォーマンスを見せられて、徐々に実感が湧いてきた僕はひとまずfremont streetを歩いてみることにした。
そうだな、例えるならアーケードのある商店街ド派手バージョン。
そこら中にスピーカーがあり、大音量で音楽が流れている。
天井はプロジェクターみたいになってて、ものすごい迫力の映像が終始映し出されているので、上を見上げているだけでも飽きない。
Linkin Parkの曲が大音量で流れ、天井にも超かっこいいLinkin Parkの映像が流れた時はテンション結構上がった。
そして、天井間際には電線みたいなのが何本か、端から端まで張られている。
「SlotZilla Zip Line」というアトラクションらしい。
たまに人が飛んでるのが見えたらこれだ。
スーパーマンのように、fremont streetを端から端まで滑空できるアトラクションだ。
見る限り、めちゃくちゃ楽しそう、、。
ラスベガスはどうやら他にも遊園地がいっぱいあるらしい。
また今度お金持ちになって遊びに来たいものですな。
さあさあ、そんなド派手な商店街Fremont Street!
通り沿いにはほぼ裸のねーちゃん達が鞭を持って、通りすがる人に声をかけてたり、これまたほぼ裸のイケメンゴリマッチョな男達が女性に声をかけてたり、
バケツドラムをやってるお兄ちゃん達もいれば
大音量で自分の曲を流しながら、それに合わせてサックスを吹いてるおじさん、CDも売ってやがる。
マジジャンもいっぱいいた。
その場でなんかスプレーやらなんやら色んなもんを駆使してすごいスピードで美しい絵を描いている人もいた。
そしてもちろんここにもホームレスがいて、コップを持って声をかけてきたりする。
そして、並ぶお店はもちろんカジノだ。
キラキラしとる。
他にはピザ屋さん、お土産屋さん、簡単なスーパーマーケットがあったりと。
そして、バーもある。しかも外に。商店街の道に沿うようにして、バーカウンターがあり、そこででフォクシーなねーちゃんが酒を作ってくれたり、
酒を作るのもパフォーマンスだと言わしめるモコミチ顔負けのバーテンダーもいたりする。
ビンが宙をくるくる回りながら浮いてたよ。
それも一本じゃない。2.3本。
それを交互にキャッチしてグラスに注ぎ、カクテルが完成するんだ。
遠目で見てもひえーすげぇええかっけぇえええて感じでした。
酒注いでもらってないけどチップはあげたくなっちゃったね。
端から端まで歩くと、結構な距離だった。
もうなんか、お腹いっぱい、、笑
そんで、本題はそう。
え、俺ここでやるの?バスキング、、
アコギで?
歌うの?マイクなしで?
絶対場違い!!
違うもん。弾き語りとかそんなんじゃないもんこれ!
やめよやめよ無理やて笑
ともう一人の自分は言うわけですよ。
まあでもせっかくやしまあ、比較的静かなところでやってみようやと僕。
比較的静かなところはアーケードがかかってない入り口付近のところでした。
歌ってる人もいます。
でもやっぱり皆さん、マイクやらスピーカーは持ってます笑
やりましょ、一回やってボロ負けで帰ったらいいじゃないですか。
てことで、チップを入れてもらうものが何もなかったのでたら近くのマーケットへ。
ええ感じのが見当たらず、これでえっか、と選んだのが、3ドル程するラスベガスのお土産用コップ。
fremont streetの道には、ここでならパフォーマンスやってもいいぞ、という線が円状に何箇所か引かれています。
僕もその中に入る。そこに入ったからには何かをやるしかないのだ。
コップを円の近くに置き、おなじみのアコギを取り出して歌う。
歌いたい歌も別にないがとりあえず歌う。
まあ、振り向かんよね。
わかってたやん。
まず聞こえてないよ!
でも2時間ほど何かしらやってたのかしら。
途中でギターを止めて、スケッチブックに自分の顔をその場で描き、
あなたの顔も描くっす!みたいな事しようとしたけど、持ってるポスカのインクが何故か、どくどく垂れてくるという始末。
やめよう。疲れた。夜まで持たん笑
僕はよくわからない敗北感をまといながら、ホステルに戻るのでした。
でもやった!
やったもんねー!
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