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【エッセイ】嫌でも向き合う

学生時代、演劇サークルに所属していたことがある。
数年所属していたが、
そのうちの1年間は役者をやっていた。
…とは書いたが、全くの脇役であり、重要人物なわけではない。

けれども、舞台を構成する一員として、
気を抜くことは…もちろん許されない。
主役級の役者さんと一緒に、舞台を作りあげるのだ。

好きだと感じる練習もあれば、
苦手に感じる練習もあった。
その中でも「自分の演技を観ること」がとても嫌だった。

ビデオで自分たちの演じた舞台を、
練習終了後に観るわけなのだが…
これがまた苦痛の時間なのである。
自分の気付かなかった動きの癖が明るみに出るし…
無駄なことも結構している。
それをダメ出しされ、どんどん追い込まれるのだ。

日常で自分自身を見ることは少ない。
ある意味でいい機会だったのかもしれない。
今でさえ…あまり見たいとは思わないから。

ただ、自分を知るためには…
しっかりと自分を見ることは大切である。
嫌だけれども…時々は自分と向き合う必要はあるのだ。

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