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今夜札幌で、NUMBER GIRLのライブを見ます(バカな高校生でした)

2006年の春、札幌市。高校1年生だった自分は、ピヴォのタワーレコードをぐるぐると徘徊していました。

ビートルズやエリッククラプトンを聞き飽きて、スラッシュメタルやモダンヘヴィネス、ニューメタルにハマっていた頃。日本のバンドもディグらなきゃな、とラジオや2ちゃんねるで情報を集めていた記憶があります。ボーカルがデスボイス、がなっていなければ聴く気になれない、男くさくて強い音楽が好きだった、あの頃。「エレファントなんちゃら」が良いらしいという断片的な情報をもとに引き当てたエレファントカシマシやミッシェルガンエレファントに気を良くして、今度はタワレコでポップでも参考になにか買ってみるかと、売り場をカニ歩きしていました。

そこで目に飛び込んできた「SAPPORO」の文字。あ、札幌のライブ盤だ。NUMBER GIRL、見たことある名前。でも、バンド名がガールってダサいな(バカな高校生でした)。しかも、ギターが女か(バカな高校生でした)。もうひとりのギターがテレキャスでメガネじゃん(バカな高校生でした)。ベースだけはロックっぽい感じだな(バカな高校生でした)。まあ、札幌でやったライブらしいし、買ってみるか(素晴らしい高校生です!)。そうして手にしたのがNUMBER GIRLのサッポロOMOIDE IN MY HEAD状態でした。

家に帰って、オレンジの袋とシュリンクビニールを破り捨ててCDをコンポに突っ込んで、一曲目が「I don't know」。脳の芯まで冷えるようなドロップチューニング、ざっくり切りつけるワンノートのリフ、爆発、咆哮、歌詞カードには「おーい」。

そこから先は、ナンバガファンのみなさんと同じです。フェンダージャパンのジャズマスターとBOSSのブルースドライバーを買い、トレブルを10にして、Bmを抑える時は「x20200」。ツタヤでDVDを借りてインタビューを見まくり、北海道民なのに博多弁をしゃべるようになってしまいました(バカな高校生でした)。そして、ペニーレーン24にZAZEN BOYSのライブを観に行っては、伝説となったナンバガのライブを想像する。

そう、伝説だった、のです。まさか復活するとは。ナンバガのライブが観たくて、でも観られなくて、作詞作曲で影響を受けたかったけど上手く真似できなくて、でも一番好きで影響を受けたのは間違いなくナンバガで。自分にとってあまりにも特別なバンド。だから正直、ライブが楽しみというよりは、なにか恐ろしい、落ち着かない気分です。16:30整列開始なのに、15:50の時点で家にいるくらいには、ポジション取りを迷っています。どうしよう(バカな30歳です)。

おそらく今日で自分の中の、16歳の頃からずっと持っていたはずの何かが変わってしまう。今夜札幌で、NUMBER GIRLのライブを見ます。

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