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書評:エロい副業/鳥胸インターネット/エロビジネスから学ぶビジネスの極意/を盾に単純に楽しんでしまった話/資源の副次的利用で一気に花を咲かせる


世の中にはいろいろな仕事がある。警察官、消防士、学校の先生、シェフ、タクシー運転手、ショップ店員・・・。挙げればきりが無いほど多くの仕事がある。皆そこから収入を得て、自分の生活に充てている。

ではみなさまの周りに、「エロ」を生業としている人はいるだろうか?


僕の周りにはいない。僕が知らないだけかもしれないが、友人知人先輩後輩みなエロからは離れたところで仕事をしている様だ。だから僕は、まさかエロい仕事をして、目黒のボロアパートに住む僕のようなサラリーマンの数倍いや、数十倍稼いでいる人種が世の中に存在することを知らなかった。この本を読むまでは。
その本こそ、エロい副業。鳥胸インターネットさんの記したこの本だ。


僕は本を読んで、衝撃を受けた。初めて女の子とキスをしたときの、「こ、こんなに柔らかいものが世の中にあるのか、うわあぁぁ」という衝撃に近い。ああ、はるちゃん(最初の彼女)は元気にしているだろうか。何かの偶然ではるちゃんがこの文章を読んでいたりしないだろうか。読んでいてもわかんないか、名前出していないし。
はるちゃん、オレだよ!◯◯◯◯◯◯◯だよ!


時を戻そう。


とにかくこの本を読んで、自分がいかに狭い視野で人生を選択し、歩んできたのかを知った。思い知らされた。自分では、数ある選択肢の中から選んだ道を進んできたつもりだったが、全然狭い選択肢から選んだ人生だった。
オニギリで言うと、鮭とわかめのどちらにするかだけを考えて生きてきたようなもの。シーチキンもおかかもイクラも牛カルビも、チャレンジングなチャーハンや、一周回った塩むすびなんかもあるのに。それを知らずに、強烈に少ない選択肢で生きてきたな、と思わされた。
世の中にはいろいろな仕事がある。挙げればきりが無いほど多くの仕事がある。
そしてその多くは、実は僕のような普通の人間には想像もつかない所で繰り広げられているのかもしれない。
そんな話をする。エロい副業の話だが、下ネタが苦手な人でも読んでいただけるように書いたので安心して読み進めて欲しい。そして今回はいつもの6,000字という決して少なくない文字数よりは減らし、4,000字位にまとまっている。10分しないで読めると思うので、どうか最後までお付き合いください。


私がこの本を読んで特に記憶に残ったのは、一点だけ。でもこれがとても奥深い。

資源を副次的に利用し、1を2に、2を10にしていく

これだ。生きていく上で、そしてビジネスをするうえでこの思考は忘れたくない。特に僕のような弱者が成り上がっていくためには必須だろう。

この本の登場人物は皆、エロい副業にて財を成し、自由に人生を謳歌している。
彼らを軽く紹介をしよう。
最初に出てくるのは、男女の夜の行為を撮影し、モザイクをかけてFC2コンテンツマーケットで販売している人の話。仮にモザさんとしよう。男女の行為といっても盗撮ではなく、自分がしている行為を撮るものだ。
次は、着用済みの下着や服を売っている方。いわゆるブブゼラというやつだ。ちがう。それは南アフリカのカラフルな楽器だ。


正しくはブルセラだ、
ブルブルさんと命名するが、この方は2SLDK の広々とした豪邸を借り、その部屋の半分が女性の下着や服で埋まっているのだ。壁のようにそびえ立つ、下着がパンパンのダンボール。衝撃の光景だ。レッドクリフならぬエッロクリフと言えよう。赤壁の戦いでなく、白濁の戦いとなること間違いなしだ。


時を戻そう。


最後に、今では市民権を得てきているチャットレディを生業としている女性、蝶さんとしよう。
彼女は前二人よりはシンプルで、チャットレディで稼いでいる。通信技術が発達し、遅滞なくライブ映像が配信できるようになった当時、草分け的存在としてデビューをされたそう。チャットレディは頑張れば月に100万以上稼げるので、夢のある仕事だ。しかもキャバクラやソープランドの様にお客に変なことをされるリスクはない。画面越しにおしゃべりするだけだからだ。もちろん月100万円となると、アダルトカテゴリの方で活躍しなければいけないのだけれど。
彼らの詳細なエロ副業の話はぜひ本をお手にとって読んでみていただきたいが、まぁなんというか誤解を恐れずに言えば勃起不可避の内容だった。
「え、そんな世界あんの・・・。」と、ドトール新宿三丁目東店の謎のデカイ円卓でしばらく動けなかったほどだ。正確には、立つと立っていることがバレるので動けなかっただけなのだが。


時を戻そう。本旨に入る。


資源を副次的に利用し、1を2に、2を10にしていく。


登場人物皆、すでに持っている資源の活かし方がプロなのだ。
例えば最初に出てきたモザ氏は、動画を撮るために女の子を募集する。掲示板やSNSを使うらしい。ふむふむ。おっと。
そして来てくれた女性たちの中には何名か、リピーターとして何度も撮らせてくれる子もいるそうだ。いわばそのリピーターは動画を撮るための資源となる。これは、0から1を生む作業と言えよう。飲食店であれば、材料を仕入れてきて料理をした段階という感じ。
モザ氏はここで終わらせない。このリピーターの着衣していた下着や服を売り、動画での収入の他にもサイドビジネス的に収入を得ているのだ。これは先述(二人目)のブルブル氏と共同で行っているそう。ブルブル氏の築いた販売網をモザ氏が使い、その売上金を一定の料率で二人で折半しているそう。素晴らしい協力プレイだ。そして何より、登場人物の全員が喜ぶ結果となっている。女の子はちょっとだけの作業で収入が増え、モザ氏は新規開拓をすることなく商品開発ができ、ブルブル氏は既存の販売網に、モザ氏が持ってくる商品を流し込むだけで収入が得られるのだ。
扱っている商品自体は世間的には拒否反応を受けるかもしれない内容ではあるが、その発想自体は天才経営者のそれと変わらないと感じた。こうして、それぞれの人が自分の発揮できる価値を発揮し合い、協働で商品の設計→流通までを行うことで、各人がバラバラでは提供できなかった価値を世の中に提供できるというのは素晴らしいことだ。


続いてチャットレディの蝶さんに僕が凄いと感じたのは、チャットレディのための事務所兼スタジオを、事業として持っていることだ。これだけ聞くとただのピンハネ業と思われるかもしれないが決してそうではない。
まず、所属する女の子たちには蝶さんの持つノウハウが惜しげもなく伝授される。普通の女の子からしたらこれはめちゃくちゃ助かる。いきなり知らん男の人と話す、しかもアダルト込みで、というのはハードルが高い。というか、何話したらええねんとなるだろう。そこに、こうすると良いよ、私はこうしてきたよ、というアドバイスを蝶姉さまから直々にもらえるのだ。これはお金を払ってもなかなか受けられない授業であり、その価値は計り知れないほど大きい。
ここで重要なのは、それを提供する蝶氏は追加で何かをする訳ではないという点だ。チャットレディのノウハウ、というすでに自分の中に確立されていたものを共有した、というただそれだけ。ただそれだけで、初心者チャットレディが蝶氏のもとに集まり、彼女らの稼ぎの一部を分けていただけるのだ。言わずもがな、女の子たちのその稼ぎは蝶氏のアドバイスあっての稼ぎであり、女の子たちからすれば場所もやり方も教えてもらって楽々稼げているわけだからこちらも、ウィンウィンなのだ。アダルトチャットではおもちゃを使うそうだから、ウィーンウィーンかもしれない。(おもちゃの音)
ん、今日はギャグの調子が悪いんじゃないかって?たしかにそうかも知れない。人はS◯X中にIQが1桁まで下がると言われている。エロい副業を読んで若干興奮気味冷めやらぬ僕も。IQが著しく低下している可能性は否めない。

話をまとめると、要は彼らは、勇気で0から1を作り、努力で1を2にし、ちょっとしたひらめきでそれを10まで昇華させたのだ。
行為を動画で撮って編集してネットにアップするとか、着用済み下着を真空パックして売るとか、PCの向こうの名前も顔も知らんオッサンとエロいおしゃべりをして稼ごう、とか。彼らは、それらがまだ一般的でない時代に、勇気を持ってその世界へ飛び込んで0を1にしたのだ。結局はこの勇気があるかないかで、挑戦に溢れた人生になるか平々凡々、十把一絡げの人間として日々を送るのかが決まるのかもしれない。もちろんどちらが良いとか悪いとかでなく、自分の好きな方を選ぶことが最も大切なのは言うまでもないが。
そして飛び込んだ先で真剣に商品を磨き続けて1を2にし、その過程で気付いたら手にしていたものに、ちょっとの発想を加えるだけで3,4,5…と、とんでもない拡大をしていけるのだろう。僕も取り入れたい大切な思考である。

さてここからは僕の私見を述べていく。

この本は2016年が初版ということもあり、内容には若干古いものもあった。当時は動画時代の黎明期であり、今ほど素人の動画投稿というのが一般的でなかったからこそ、こういった夜の動画撮影やチャットレディの仕事が「とんでもない仕事!!!」として取り上げられているのだと思う。
しかし、抜き出せるエッセンスはたくさんある。
いつも言っているがこの「抜き出す」という字面には微量の興奮を覚えざるを得ない。


僕が強く感じたのは、

「これだ!と思うものに自分の力を100%注ぎ込めるか」

が大事なのではないか、ということだ。
モザ氏にしてもブルブル氏にしても蝶氏にしても、それが今後どうなるか分からない時からエイヤー!と自分の持てる力のすべてを結集してそれに取り組み、そして現在の地位を得た。ここはどんなビジネスをするにしても変わらない真理であろう。
ヒカキンさんなどもそうだ。まだYouTubeの収益化なんてなかった頃(少なくとも一般的ではなかった頃)から、ひたすらボイスパーカッションの動画を上げ続けていたからこそ、今の圧倒的な地位がある。
ちなみに僕はヒカキンさんのドデカタワマンから徒歩2分くらいのところに住んでいた。毎日ランニングの際はそのタワマンを見上げに行ったものだ。ヒカキンさん、待っててね。とか言いながら。勘違いも甚だしいが、なんとかあのタワマンの4階くらいに住めるようにはなりたい。
話を戻してまとめると、良いなと思ったら怖がらずに飛び込み、そこで全力でもがいていれば何か見えてくるものがあるハズだから勇気を持って飛びこもう!ということだ。僕も新しい挑戦をやめない。


この記事を書き終え、校正に入る前にちょっとアイスを食べようと思って、冷凍庫にあった「手づくり風ソフトコーン」を食べた。
オレ病んでるのかな?と思ったのだが、不覚にも今、一目見た時に「子づくり風ソフトコーン」に見えてしまった。エロい副業を読み、それを思い出しながら文章を書いていると頭がおかしくなってくるのかもしれない。皆様も読まれる際は是非お気をつけ下さい。
ドトールのど真ん中で読むのはオススメしません。立ち上がれなくなります。


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