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美艶 meiyan

一人で中国の深圳に来ています。
諸事情があって仕方なくだけど、
一人きりで海外旅行をすることになるなんて
しかも中国に行くことになるなんて
本帰国した時には考えてもみませんでした。

8年ぶりの深圳は、
すごく変わっていました。
豊かになったというか。
人の様子も街並みもタクシーの乗車感も(笑)

昔住んでいた海上世界を訪れて、
中国人の友達に会いました。
タイトルは彼女の名前です。
美しい艶なんて、素敵な名前で羨ましい。
彼女は、駐在当時に住んでいたホテルで、
いつも清掃に来てくれていた従業員の一人。
中国語しか話さない人と友達になれたことが
すごく嬉しくて、話すうちに仲良くなり、
微信を交換して時々やり取りをしました。

彼女の旦那さんは造船会社を経営しているから
お金は余るほどあるはずなのに、
子供が大きくなって暇だからと
ホテルでアルバイトをしていた彼女。
私より少しだけ年上だけど、
もうすぐおばあちゃんになるそうです。
21歳で産んだ息子さんがご結婚されて
お嫁さんが妊娠7ヶ月だとか。
これからは孫の世話をしなくてはいけないし、
お金は旦那さんと息子夫婦が稼いでくれるから、
もう働かないと笑顔で話す様子が
実に幸せそうでした。

そんな彼女は友達の子を連れてきていました。
まだ10歳の女の子。両親は日曜も仕事だから、
預かってあげているとのこと。
余った時間は人のために動く。
その姿勢に本当に頭が下がるというか、
愛のエネルギーが溢れているのを感じて、
私も刺激を受けます。

深圳に住んでいた頃。
彼女は子供が大好きなので、
長女も可愛がってくれました。
当時まだ長女は可愛い盛りの3歳だったけど、
今の写真を見せたら、
凄く綺麗になったと褒めてくれました。
帰国後に子供をもう二人産んだことも話しました。

久しぶりに友達に会って、
まだ小さかった長女と二人きりで
ずっと一緒に過ごしていた街を歩くと、
あの頃の長女に堪らなく会いたくなりました。
有難いことに元気に大きくなって、
あの頃の面影はもうあまりないから、
子育ての期間があっという間に過ぎることを
改めて感じます。

ふと思いました。
この旅の時間は、神様から与えられた
貴重な気づきの贈り物ではないかと。

あの頃は、子どもと一緒にいられたけど、
どこか苦しかった。
当時、帯同して働けないことだけではなくて、
本帰国しても、もう働けないのではないかと。
小さい子どもを抱えて、ブランクも長ければ、
もう二度とボーナスをもらえるような仕事には
就くことはできないだろうと。
働けなくなった母親は娘の目にどう映るのだろう。
将来を悲観して、これからどう生きたらいいのか
悩んで眠れない日もありました。


あの時の苦しさがあったから、
働ける有り難みを忘れることはできないけど、
ここ数年は転職続きで、子ども達のことよりも
仕事のことばかり心配してしまっていました。

今、もっと子育てに向き合った方がいい。
そう諭されているように感じた
初めての海外一人旅でした。

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