キキの出発

ほとんどの中学受験が終わる日。
長女と一緒に受験する中学校に行きました。
最後の最後まで戦い抜くと決めた彼女を
試験会場という戦場に送り届けるために。

保護者は学校の体育館で説明会を受けるので、
体育館でお見送りになりました。

受験した中学校の校長先生が、説明会で
中学受験の本番は子どもが自立する時だと
話してくれていたけど、本当にその通り。

今まで頑張った成果を形にするために、
最後まで頑張ると強い気持ちでいた彼女の
「行ってきます」と伝えてくれた可愛い流し目が
「魔女の宅急便」で魔女の修行に旅立った
キキを彷彿とさせました。

彼女位の年頃に大好きだったジブリの映画を
今は親の立場で思い出すことに気が付きます。

子どもが自立していく。
魔女のキキが、私の可愛い娘が、
箒に乗って離陸する瞬間を感じました。

たった12年前は、私のお腹の中で
足をばたつかせて遊んでいた
まだ生まれてもない胎児だったのに。

大きくなって強くなって、挑戦できる勇気がある。
ただそれが本当に嬉しくて、校長先生の話を聞きながら、
涙が溢れてしまいました。

中学受験をして、受かっても受からなくても、
母としては、どちらでもいいと思っています。

本気で頑張らなければ成し遂げられないことに
挑戦することを自ら選んで、
困難の中で勇気を持ち続けることを
経験してもらいたかっただけだから。

受験が終わったら、彼女を思い切り褒めてあげよう。
よく頑張ったね。お疲れさま。
私は本当にあなたが大好き。