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作品紹介 長編小説

エッセイには関係ないと思われるかもしれないが、
やはり自分の書くものは、今までの人生が色濃く反映させるものだ。
#私の作品紹介 タグを見かけたので書いてみることにした。

今回紹介するのは、ほた名義で出している長編小説「花の中の花」。こちらは同人小説として文学フリマやコミティアなどで販売している。

参考に最近参加した文学フリマ広島6のWEBカタログを貼らせてもらう。

 人間界に一人暮らす孤独な魔族、クロード。 友はいても、結局は意識の密度、時の流れ、時との関わり方が人間のそれとは違う。時折湧き上がる孤独感からは逃れられない。そんな彼の生活に咲いた、行き倒れの花、フルール。花の香りに魔族の心もほころぶ。魔族と人が織りなすシンフォニーをお届けします。

文学フリマWEBカタログより


紹介文は長編全体の紹介で書いていないが、主人公は記憶喪失の子だ。記憶も自分自身も全てを失って、周りに助けられてながら自分の力で立ち上がってゆく、そんな主人公をメインにしたかった。

小説を本格的に書き起こしたのは大人になってからだが、この基礎を考えたのは未成年の頃。私自身が持っていた物、努力して積み上げたもの全てを失った時期。
この子は記憶も取り上げてしまえ。そうしよう。
今考えると酷い作者であるが、その当時の心の逃げ場所として世界を組み始めた。心理学の言葉を使えば解離先として創作の世界に逃げ込んだ。

主人公の周囲は嫉妬するほど恵まれた環境にしよう。でもちゃんと逆境も与えて。なるべく心の動きは丁寧に暖かく。何も無い子がどうなるのか箱庭を上から見たかった。
実生活でも、こういう場合主人公の彼ならどうするだろうか?そう考えるとふふっと笑えた。
私にとって大切な小説だ。

真剣に小説として書いてみると、登場人物ひとりひとりバックボーンを考えてゆくうちに長編になっていた。小さかった箱庭は気づくと国単位まで増設が必要に。
文庫サイズを7巻まで発行しており、次の巻で1部を書き終える予定だ。
だいたいの着地は決まっているが、いまの心の変わりようを加えて締めくくりたいと思っている。
1部と言っているので実は2、3部の構想もある。
どこまで文章化するか、のんびり書いていたら寿命がきてしまう。こういう時、作中の魔族の寿命が羨ましいと思うが、私の場合長く生きすぎるとダラけてしまいそうだ。
若い頃と違いぼんやり先が見えてきたからこそ早足で書き上げたいと願ってはいるが、前の記事にもあるよう全部ぶっ壊して再構築している最中なので、お待ちいただけたらと思う。必ず良い形で仕上げるつもりでいる。

花の中の花同人誌紹介

もしこの記事に興味を持っていただけたら、2024年12月の文学フリマ東京の参加を予定している。
その時にはきっと新刊があるはずだ。

#私の作品紹介


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