知を高める…どう広げて、どう掘り下げるのか 【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】
「5冊の本を読むことと1冊の本を5回読むこと」をどちらかを選べと言われた場合、どちらを選びますか?
勿論、読む本の内容にもよるかと思いますが、同じ本を繰り返して読むよりも、複数の本を読むことを選ぶ人の方が多いのではないでしょうか?
昔話になりますが、若い頃やらされた(個人的には修行のような気がしていましたが)トレーニングで、同じ本を5回読んで、毎回レポートを提出するというものがありました。
比較的スムーズに読める内容の本でしたが、毎回気づいたことを提出するのは、かなり大変でした。前回と違う内容を書かなければいけないというプレッシャーと戦いながら、取り組んだことを今でも覚えています。
読書を繰り返しながら、前回と同じように感じたこと、また前回とは違う印象を持ったことを書き出す(正確に言うと搾り出す?)ことで、何となくではありますが、知識を深めていく感覚を持ったような気がしました(少し読書嫌いにもなりましたが…)。
当時は何でこんなことをやらせるのだろうと思っていましたが、今となっては、意外と大切な方法だと思うことができます。
同じものを読んでいても、時間が経ったり、経験を積むことで、意味が変わってきます。
他人から言われないとやらない(自分ではやらない)ことも一つの経験で、経験から学ぶことは必ずあります(でもやらされることは、基本嫌ですw)。
これだけ情報化が進むと、次から次に新しい情報が入手でき、知識を広めていく機会は増えていますが、一つの情報を深めていく機会は意識的に作らなければ、流されることが多いのかもしれません。
次から次にと言いながら、実際に入手出来ているものは今の自分(組織)と関連性がある狭い範囲のものだけに偏っているのかもしれません。
どう広げて、どう掘り下げるのか…
広げることが得意な人もいれば、掘り下げるのが得意な人もいます。知らず知らずのうちに偏っているのかもしれません。
その選択・こだわりによって、自分(組織)の周りの知は、大きく変わる可能性があるのではないでしょうか?
<ヒューマナイズ通信 2022.05.11掲載 一部修正>
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