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真のリスク(脅威)は何か?リスクはピンチ・チャンス? 【Humanize Voice ~ よしつぐの独り言…】

 体験学習の定番もの?として「的あて」という実習があります。
「的あて」の詳細については、割愛させていただきますが、何名かのグループで、制限時間内に指示書に基づいて、得点が隠された的を狙い撃ちして最高得点を獲得することを目的として実施されます。

 高得点を獲得するためには、できるだけ他のグループの動向を読み、誰か(別のグループ)が的を狙って撃った後に、情報を収集・分析してから行動を起こす(的を狙う)方が得点を獲得しやすくなります(アバウトな説明ですみません)。

 20年以上前になりますが、大手企業で「的あて」を実施している場面を見学させていただいたことがあります。
 そこでは、指示書をしっかり読み込んだ上で、制限時間が迫るまで、どのグループも動かない硬直状態が続いていました。
 全てのグループが、「他のグループが動いたらどうする」という話を真剣にしていたことが今でも印象に残っています。
 最終的には、残り時間がわずかなところで一斉に動き始めるような展開で、いくつかのグループは全ての弾を撃てずに終わったと記憶しています。

 先日、久々に?ある中小企業で、「的あて」を見学する機会がありました。
 その企業は、創業からまもない会社ですが、元気が良いと言われる会社です。
 そこでは、グループ内での話し合いもそこそこにいきなり撃ち始めるような状況でしたw本当に自由な雰囲気でした、これも風土・文化ですね。

 前述の通り「的あて」で高得点を獲得するためには、後で動いた方が確率が高く、有利です。
 しかし、誰かが動き出さなければ情報が収集できないという面もあります。
 最初に動くチームは、勇気が必要でリスクが生じるわけですが、リスクをとらなければリターンが得られないのは言うまでもありません。
 動くことにもリスクはありますが、動かないことにもリスクがあります。

 動く(始める)ことに関するリスクを重視する、動かない(始めない)ことに関するリスクを重視する、組織やチーム毎にリスクに関する重点が偏る傾向もあります。

 リスクマネジメントと言いながら、そもそも何に対するリスクなのか、組織内・チーム内でも吟味されずに対策が急がれていることもあります。

 情報が錯綜する環境だからこそ、もう一度、真のリスク(脅威)は何か?
 リスクをピンチと捉え回避することが必要なのか?
 リスクをチャンスと捉え活用することが必要なのか?
 そういう議論もチームや組織の中で検討したいですね。

<ヒューマナイズ通信 2024.06.19掲載 一部修正>
 https://humanize.co.jp/

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