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ヒューマン・スタジオ20年史(後編)

ヒューマン・スタジオ20年史

 当スタジオは、当メルマガの執筆者でもある丸山康彦が2001年の10月1日に個人で設立しました。そのため、今年10月で設立20周年を迎えます。

 不登校やおとなひきこもりの支援機関のホームページには、業務ごとに「○○は第2水曜日」「○○は第3金曜日」などといった表示が入っているカレンダーが掲載されていることがありますが、丸山も当スタジオをそのようなトータルな機関になるよう、数人の人材の協力を得て業務を企画し編成しました。

 編成したのは「小中学生・高校~大学生・おとな」と分けた「世代別フリースペース」や不登校向け学習支援、誰でも参加できる講座やワークショップ、など一般の子どもや市民も対象となる多様な業務です。

 しかし、丸山はひきこもり状態から動き出してまだ2年半。当時は当事者グループもなく丸山も支援機関のスタッフなどを経ずに設立したため、前記各業務はどれも閑古鳥が鳴く状態。そこで、当時のスタッフの助言により2003年度から「不登校・ひきこもり専門の相談室」に衣替えして現在に至ります。

 それに先駆けて当メルマガは2002年10月創刊。また定期イベント「青少年支援セミナー」は同年12月に第1回を開催しました。

 2000年代(~2009年)は相談件数も少なく、毎回先進的なテーマで開催するセミナーも参加者10人を切る回があるなど “低空飛行” が続きましたが、2010年代に入ると相談件数や家族会「しゃべるの会」への参加者が増え始め、セミナーも丸山の当事者仲間のうち林恭子・勝山実・伊藤書佳の各氏を毎回招いて “当事者発信シンポジウム” を行うようになった2012年からは、参加者50人前後で安定。相談業務も常時10家族以上が利用するなど、運営が軌道に乗ってきました。

 2014年3月、セミナーが20回目を開催し終了。翌月当メルマガの一部を収録した『不登校・ひきこもりが終わるとき』出版と同時に、当スタジオは今に続く時代に入ります。相談業務が10年を超え、その蓄積を活かして研究開発業務と連続講座「ヒュースタゼミナール」を順次新設。すべての業務が丸山の頭の中から生み出されるという、不登校・おとなひきこもり分野で異彩を放つ相談機関の歩みは、あと半年で21年目に入ります。

 セミナーの不入りに終わった回や数回で廃止したイベントなど、ご協力いただいた方にご迷惑をおかけした “失敗業務” もありましたが、当スタジオにお力添えをくださった皆様に心からお礼申し上げます。

初出:メールマガジン『ごかいの部屋~不登校・ひきこもりから社会へ~』第248号「ヒューカイブ」(2021.4.23)

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※前編は、先月転載した「設立20周年記念イベント」の報告記事を受けて執筆した記事、後編は設立20周年を半年後に控えた4月に執筆した記事(別人の体で執筆)です。それからさらに2年経ち、私は現在もヒューマン・スタジオ(ヒュースタ)と藤沢市社会福祉協議会での業務に携わるほか、昨年度からは「若者協同実践全国フォーラム」(JYCフォーラム)という団体の理事としても活動しています。

※来月は以前のように『ごかいの部屋』の掲載文(メインの長文)を転載します。お楽しみに。

※前後編両方でふれている連続講座「ヒュースタゼミナール」は、今月から後半日程がスタートします。オンライン開催ですので、テーマ・内容を見て学びたい回がある方はどこにお住まいでも単発受講が可能です。まずは今月の第5回につきまして ↓ の公式ブログ記事をご覧のうえご検討ください。

※私の出張情報です。12日(日)~13日(月)に大阪府に滞在し、12日はひきこもり講演会で講師をつとめ、13日は岸和田市の旧知の方が開設した相談室で即席面接相談とトークライブを、そのあと当地の方のご協力により新大阪駅近くで懇親会と夕食会を行います。特に、即席面接相談は遠くて来所できない方に絶好のチャンスです。大阪府内外の方はそれぞれの詳細を ↓ の公式ブログ記事でご確認のうえ、ご検討ください。

※そのあと、下記イベントで講師兼パネラーをつとめます。ご来場可能なご関心の方は、ぜひご参加ください。

※さらに、以前から連携している「ひきこもり発信プロジェクト」というヒュースタと同じ “個人団体” が開催するオンライン当事者会とオンラインイベントのお知らせです。いずれも私が同席または登壇します。前者はおとなひきこもりの当事者経験者や生きづらい方が、後者は立場に関わらずご関心の方が、それぞれご参加いただけます。 ↓ の告知ページをご覧のうえ、ふるってお申し込みください。


不登校・ひきこもりに関する研修費に充て、相談支援のスキルアップと充実したメルマガ掲載文執筆に還元させていただきたく、よろしくお願い申し上げます。