インスタント麺
科学技術の進化は日進月歩である。
民間人が宇宙に行けるようになったり、ips細胞が出来たり、自動運転技術が確立したり、本当に様々だ。
しかし、こういった科学の進歩というのは私にとって何となく遠くの世界の出来事のように感じてしまう。
その原因は、こう言った科学技術がまだ私の日常に反映されてい無いからだろう。恐らくこれらが身近に感じられるようになるのは、これから更に先の事になるに違いない。
ところで私は最近まで、インスタントラーメンがあまり好きではなかった。
カップ麺や袋麺特有の柔らかい麺の感触や独特の縮れ具合が好きではなかったのだ。かなり抽象的な表現になるが、スープも何となく表面的?な味がするのも苦手だった。
しかし、友人の家で食べた袋麺を食べて私は衝撃を受けた。「マルちゃん正麺」という袋麺で、それはインスタントラーメンの味ではなく、何だったらお店で出しているラーメンに近い味がした。
何だこれはと友人に聞くと、もうずいぶん前から発売しているという。
いつの間にこんな・・・
小さい頃はやんちゃだと思っていた同級生が、久しぶりに会ったら凄い優等生になっていた感じだ。
その瞬間、私は科学の進歩を感じた。
あのインスタントラーメンがこんなに上手くなるなんて、科学技術の発展って凄いと思った。
恐らくインスタントラーメンを上手くした技術自体は、きっと発売する随分前から出来ていたのだろう。私の知ら無いところでニュースになったりしていたのかも知れない。
それが商品という形で身を結び、私がそれに気づくまでにかなりの時間を要した。
世間にはそういったものがまだまだ沢山あるのだろう。もしかしたら気づいていない内に既に使っているかも知れない。
ニュースで見るようなどこか遠くに感じられる科学技術も、その内日常のなかのフトした瞬間に感じられるような瞬間が来るんだろうか。
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