takino
知り合いに聞いた怖い話、不思議な話をまとめてます。
ハードカバーの本を買ってる人は、文庫本を買っている人より本が好きなんだろうか。 基本的に小説は文庫本で買っている。何故なら安いからだ。好きな作家であっても、ハードカバーのものは買わず、文庫本になってから購入する。 じゃあハードカバーは欲しく無いのかと言われるとそんな事はなく、ハードカバー特有の表紙の違いや、遊び心のある唯一無二の加工などがあったりして、所有したい気持ちはある。 しかし、やはり文庫本に軍配が上がる。やっぱり安いからだ。 しかし果たして金銭的な問題だけなん
最近友人がP Cを使わなくなったという。 前はよく使っていたらしいのだが、タブレットやスマホで必要なあらゆる事が出来る様になってしまい、逆にPCでしか出来ない事というのが無くなってしまったそうだ。 そうなると軽くて持ち運びの出来るタブレット端末の方が便利になり、PCの使用頻度が減っていったらしい。 この前図書館に行った時、図書カードの有効期限が切れていたらしく更新作業をした。 その際鉛筆を使って必要事項を記入していたのだが、そういえば久しぶりに鉛筆を使ったなと思った。
最近本のページを捲っていて、ふとこの本の原料である紙は元々木だったんだよなあと唐突に思った。 あんなデカくて硬いものがこんな小さくペラペラになるというのが、微妙に現実離れした事のように感じたのだ。 私は木から紙が出来ているということを知っている。しかしそれを知らない子供などは、恐らくこういった話をしてもピンと来ないのでは無いのだろうか。 最近、生のクルマエビを食べる機会があった。 友人がふるさと納税の返礼品として貰ったものを、私もご随伴に頂ける事になったのだ。 私は
私は英語が苦手だ。 知識的には高校英語レベルで止まっているし、今となっては中学生レベルにまで下がっている事だろう。 なので英語に対しての苦手意識というのが非常に強い。 しかし私にしては珍しく、少し前からちょっとばかし英語の勉強をし始めている。 4年くらい前のことだろうか。 アメコミの作家が日本に来てサイン会をするというイベントがあった。 私はアメコミが少し好きで、日本語に訳されたコミックなどを読んだりしている。そのイベントには私が好きで読んでいたコミックの作家も来
私は映画館に行くことが好きだ。 具体的に言うと、映画館のチケット売り場や、売店のある待合室?が好きなのだ。 映画を見に行く訳でも無いのに立ち寄って、売店をブラブラして見たり椅子に座って小説を読んだりする。 映画館いる人々は老若男女、仕事や社会的立場もそれぞれ違うが、映画が上映するまでの間は皆、目的が映画を見るという事で一致している。 普段生活していると色々な人の思惑や関係性に押し潰されそうになるが、その時は周りを気にすることはない。そこで私の事を気にする人はいないのだ
街中で時々、壁に無断で書かれた落書きやステッカーやチラシが貼られているのを見る機会がある。 これらの出来はピンからキリまであるのだが、どれもそれぞれ個性があり見ていて飽きない。 もちろんこういった行為というのは迷惑行為であり、かつ犯罪でもある。許されるものでは無い。 なので定期的に上からペンキで塗り替えられたり、剥がされたりする。 しかし時間が経つと再び落書きやステッカーが貼られている。しかも結構人通りが多い場所でもだ。 私はこういった行為をする人達の現場を目撃した
最近見たテレビの中で、お米が炊けるトースターというのが紹介されていた。 トースターに入れる専用の窯があり、それでお米を炊けるというものだ。凄い便利だな、これがあれば炊飯器要らないじゃんと思った。 もし私が一人暮らしを始める時にこれを見つけていれば、私は炊飯器を買わなかっただろう。 もちろん炊飯器でしか出来ない事もあるだろうが、私からするとそれを抜きにしてもお金と場所の節約になる気がする。 私は絵馬を集めている。神社に行くと必ずこれを買い求め、願い事を書いたり奉納せずに
近所の公園のベンチで小説を読んでいたら、自転車に乗った中学生位の男子三人組が「何もねえ公園だな、つまんなそう」と言って通り過ぎて行った。 私が中学生だった頃、何もない広場でも何かしら遊びを見つけて暗くなるまで遊んでいた記憶がある。こういったことが出来たのは、恐らく精神的にまだ子供だったからだろう。 そう意味では、つまんなそうと言った中学生達はもう子供ではなく、大人に近い存在に違いない。 少し前の話になるが、探査機はやぶさが小惑星からサンプルを取ってきて地球に帰還するとい
表紙、天、地、花布、ノド、溝、チリ、折丁 この単語を聞いて頭にパッと「本」という単語が出てきたら、きっと本好き、又は普段から何らかの形で本に関わっている人達だろう。 上記の単語は全て本の各部位の名称、名前である。 当たり前と言えば当たり前なのだが、この世のあらゆる物には大抵なんらかの名前が付いている。 そして私たちはそれらの名前を知らなくても何ら不便は無い。 私は焼肉屋に行くと毎回記憶喪失になる。 厳密にいうと、どの肉がどういう名前で、それらの味がどういう感触、味
長く触れている事で発生する弊害みたいな事がこの世には存在する。 友人のDは図書館で働いている。 そのDの悩みとして、本屋などに行くと頼まれてもいないのに本棚に収まっている本を作者名で50音順に並べ直したり、乱れている雑誌類を整えてしまったりするらしい。 別にやりたくてやっている訳ではないらしいのだが、どうも頭が気持ち悪く感じるのかほぼ無意識の内に手を動かしてしまうらしい。 こういう癖は接客業の方に多いらしく、仕事帰り擦れ違った見知らぬ人に突然いらっしゃいませと言ってし
ライターのYさんに聞いた話 Yさんが地方から引っ越して都内の大学に通っていた頃、学校の近くの商店街に人気の喫茶店があった。 提供されるコーヒーやケーキの評判も良く値段も手ごろだった事から、店はかなり繁盛していたという。付近の住人だけで無くYさんの通う大学の学生もよく使っていたそうだ。 しかし、Yさんは在学中この喫茶店を一度も利用した事がない。 喫茶店の店内に恐ろしく大きい人間がいて、それが怖かったのだという。 その人はYさんがカフェの窓から店内を覗くと時間帯に関
科学技術の進化は日進月歩である。 民間人が宇宙に行けるようになったり、ips細胞が出来たり、自動運転技術が確立したり、本当に様々だ。 しかし、こういった科学の進歩というのは私にとって何となく遠くの世界の出来事のように感じてしまう。 その原因は、こう言った科学技術がまだ私の日常に反映されてい無いからだろう。恐らくこれらが身近に感じられるようになるのは、これから更に先の事になるに違いない。 ところで私は最近まで、インスタントラーメンがあまり好きではなかった。 カップ麺や
私は普段お風呂に入る時、目を瞑っている。 いつも本を見たり、PCを見たりと目を酷使しているので、少しでも休めようと思ってのことだ。 というのは建前で、実際は私流の現実から逃避行動である。 普段視界を通して見る景色は実に雑多な色に満ち溢れている。意識して見ると本当に様々だ。よくこんな場所で生きて行けるなと感心するほどに。しかもこの世界には見え無い色も存在し、私はその色の対応に常に四苦八苦している。 しかし目を瞑るとそんな色の氾濫する混沌の世界も、一瞬で統一感のある単色の
焼き芋が出回る時期になると、私は部屋の中でいつも焼き芋屋の声が聞こえて来ないか耳を澄ましている。 来い、早く来いと心の中で叫んでいる。 何故なら私は焼き芋が好きだから。 私が焼き芋を好きになったのは、数年前のことである。 夜仕事から帰宅して、家のベットに横になりながらマンガを読んでいたら、遠くから何か音がする。 それは焼き芋の屋台の音で、ちょっと腹が空いていた私は久しぶりに焼き芋を食べる事にした。 声を頼りに住宅地を歩いていくと、焼き芋屋さんのトラックが止まってい
私の人生においてイネが実った田んぼと言うのを見たことが無い。 昔田植え体験みたいなものをした事はあったが、結局植えたイネが実ったのを見たことはなかった。 そもそも田んぼ自体を見る機会が少ない上に、実をつける瞬間というのはさらに稀だ。 似たようなことは日常でもある。 よく行くラーメン屋さんの店主はいつも元気でハキハキしている。時にはラーメンを待っている私に気さくに話しかけてきたりもしてくれる。 私はこう言う場面で碌な返事が出来ず、ああ、とか、ううとしか言えないのだが、
野放しの犬は、怖い。 別に比喩とかではなく、本当の犬のことである。人のことでは無い。そういう種類の犬も怖いと言えば怖いが、今回はそうじゃない。 ここで言う犬とは、首輪が付いておらず、且つ周りに飼い主がいない状態の犬のことである。 それは野良犬ではないかと思う方もおられるだろう。 しかし今回話す犬は、まごう事なき野放しの犬である。 大学生の頃の話だ。 友人と私は大学から最寄駅まで歩いていた。 その時私たちは、何故ゼミのU先輩の着ているシャツがいつも濡れているのかと