映画館

私は映画館に行くことが好きだ。

具体的に言うと、映画館のチケット売り場や、売店のある待合室？が好きなのだ。

映画を見に行く訳でも無いのに立ち寄って、売店をブラブラして見たり椅子に座って小説を読んだりする。

映画館いる人々は老若男女、仕事や社会的立場もそれぞれ違うが、映画が上映するまでの間は皆、目的が映画を見るという事で一致している。

普段生活していると色々な人の思惑や関係性に押し潰されそうになるが、その時は周りを気にすることはない。そこで私の事を気にする人はいないのだ。店員さんが注意してくる事も無い。

たくさん人がいるのに孤独になれる映画館は、私にとって安心出来る心地よい場所なのだ。

同一の理由から高速道路のサービスエリアや、高速バスの待合室、空港のロビーなんかも好きだ。

映画館も含めてだが、そういった場所で施設を利用する当事者になる事も好きだ。

何かを待っていたり、目的意識が明確になる場所が好きなのかもしれない。その時だけは人間社会の所属意識から離れ、何も考えず目の前の目的だけ見据える事ができるからだろうか。