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不登校になった頃のはなし3

体の異常。

頻尿の原因がわからないまま
学校に行き続けた。

今日は治っているかもしれない。

トイレのことは考えないようにしよう。

でも、授業中漏らしてしまったらどうしよう。

トイレに何度も行って
みんなに影で何を言われているだろう。

朝起きてから、学校から帰るまで
トイレのことばかり考えていた。

何度も授業中にトイレに行き
保健室にも通った。

何度もみんなに注目を浴びながら
授業中にトイレに行くことは

とてつもなく恥ずかしくて苦しい・・・

今、考えると周りの友達も
色々フォローしてくれていた。

先生によっては「もう少しで授業が終わるから
トイレを我慢しなさい!!」

そんな時、友達が「ひどい、行かせてあげて」
「そうだそうだ」って言ってくれた。

一緒に保健室に
付き添ってくれる子もいた。

でも、僕はありがたい気持ちより・・・

恥ずかしい気持ちでいっぱいになった。

誰かに守れないと生きていけない存在が
惨めに思えて

そんな自分をもう見たくなかった。


そして、
どんどん学校に行くことが苦しくなった。

ずっとトイレのことが頭から
離れない。

頭の中は

どうしたら尿意がなくなるんだろう
ってことでいっぱいで

授業どころではなかった。

その頃の僕は、
学校に行くことだけが目的だった。

勉強をする為ではなく
学校に行きさえすれればそれだけでいい。

周り人達も同じ気持ちだったと思う。

でも、心と体をすり減らすだけの
場所に限界になった。

苦しい、もう無理
自分でやれる事がなくなった。

もう、どうでもいい

この状況から逃れるのだったら
どうなってもいい。

そうなって初めて

母に「学校を休みたい」そう言えた。

僕にとっての最終段階だった。


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