「タバコのフィルター」にマイクロプラスチックが含まれている…
今や海洋汚染といえばマイクロプラスチックといわれています。これはプラスティックが長年の経年変化を経て細かな粒子となったり、歯磨き粉等の成分に元から含まれているものもあります。
ところがここにきて、タバコのフィルターがマイクロプラスチック成分を含んでいることがわかりました。
世界中で毎年作られているタバコの総数は5兆6000億本で、その3分の2(約3兆7000億本)は無責任に投棄されています。そのタバコの大部分がフィルターにセルロースアセテートと呼ばれるプラスチックを使用しており、これを自然界で分解するには10年以上の年月がかかるとのことです。
セルロースアセテートでできたフィルターは、タバコが体にもたらす悪影響を少しでも緩和するために1990年代半ばに発明されたものです。しかし、サンディエゴ州立大学の公衆衛生学科で教授を務めるトーマス・ノボトニー氏は、「フィルターには健康上のメリットが一切ないことは明らかです。フィルターは単なるマーケティングツールで、これがあることで多くの人が心理的に喫煙しやすくなる、というだけのものです」と語っています。
また、ノボトニー氏はタバコのフィルターこそがプラスチック廃棄物の主要なものであり、「これを許可し続けることができないということは明白」と、一刻も早くタバコのフィルターに何らかの規制をかけるべきだと訴えています。
タバコは健康上の問題だけでなく、マイクロプラスチックに関する問題もあったんですね。
出典 GIGAZANE