「走るだけで痩せるなんて大ウソ！現実的な期待値について考えよう」

ランニングが痩せるための「お手軽手段」なんて語られることが多いけれど、「走れば痩せる」なんて言葉をそのまま信じるのは、まるでコンビニで買ったサラダだけで健康的な食生活を手に入れた気になるようなものだ。現実はそんなに甘くない。だから今日は、走れば痩せるという幻想に囚われた皆さんに、ランニングの現実と正しい期待値について語ろうじゃないか。

　まず、1時間ランニングすると、消費するカロリーはおにぎり1個分くらい。これで痩せると思うかい？ランニングを始める前にまず確認してほしいのは、自分が一体どれだけの「おにぎり」を身体に溜め込んでいるかってことだ。朝から晩まで仕事や家事で疲れているのに、わざわざ時間を作って走る。それなのに、なぜか体重計の針は「動かざること山の如し」。これがランニングダイエットの現実だ。

　「せっかく走ったんだから」と、家に帰ってから「ご褒美に」とおやつをパクパクしてしまう罠は、まるで山頂でオトコジュクポーズを決めた後に「もう今日は頑張ったからいいや」と休むようなもの。気づけばカロリー摂取量が消費量を軽く上回り、「ランニングしたのに痩せない…！」と叫ぶ羽目になる。

　そもそもランニングが「痩せる」というイメージが定着したのは、映画やドラマの影響が大きい。登場人物が汗を流して走り、みるみる引き締まった体になるシーンを見て、「自分も！」と感化される。しかし、あれはあくまでフィクション。現実世界では、ランニングを始めた次の日に筋肉痛で歩くのも辛くなり、そのままソファでゴロゴロして終わり、なんてこともしばしばだ。

　ランニングを始めると最初のうちは、やたらと走っている自分に酔ってしまうことがある。「お、今日は3キロも走ったぞ」とか「これで明日はスリムだな」と期待するのは人間の性だ。だが、現実はそんなに甘くない。体重計に乗ってみたら、「え、増えてる…？」と呆然とすることもしょっちゅうだ。これは身体が筋肉を作り始めている証拠だ、とポジティブに捉えることもできるけれど、痩せることを期待していた人にはかなりの精神的ダメージだ。

　だから、ランニングで痩せようとするなら、まずは「走れば痩せる」という誤解を捨ててほしい。ランニングはあくまで「痩せるための一つの要素」であって、魔法のような効果を求めてはいけない。バランスの取れた食事、十分な休息、そして何よりも継続的な努力があってこそ、初めてランニングはその力を発揮するのだ。

　結論としては、ランニングは痩せるための万能薬ではなく、痩せるための「一部」にすぎない。だからこそ、過剰な期待を持たず、走ること自体を楽しむ気持ちで取り組んでほしい。走ることが習慣になれば、それはそれで立派な成果。おにぎり1個分のカロリーでも、それを積み重ねていくことが大事なのだ。そう、ランニングとは、「少しずつ積み重ねていく喜び」を感じるための行為であって、「一瞬で痩せる魔法」なんかじゃない。だから、今日も無理せず、楽しく走ろう！