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3日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップ スペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅


3日目
Oficina de Formigaというステンシルの技術で絵付けをする陶器のスタジオ見学の予約を9:30にしたので、まずホテルをチェックアウト、真ん前の市場に寄ってみたが月曜日で魚売り場が休みなので八百屋と花屋が開いているだけで閑散としていた。見学先まで車で移動し近くのパン屋さん Moinho D'Oro で朝食。

焼き立てのパンの匂いで幸せになる

この地方のお菓子オヴォシュ モレシュという日本の硬めの最中のような皮に卵の黄身で作られた餡が入ったもの、ポルトガルを代表するナタというエッグタルト、ベーコンとハムの角切りが入ったコッペパン、チキンのほぐしたものが入ったパンをコーヒーと頼む。どれも素朴な味で、出来たてでおいしい。帰りに明日の朝食用にトウモロコシの粉と大麦粉のパンを買う。私は旅先でパンを買うのが大好き。今日もここらしいパンに出会えた。

外はカリカリ中しっとり

調度良い時間となり、スタジオに戻ると駐車場にすぐに男性が現れ、奥さんを呼びに行ってくれた。奥さんの案内でまずはショールームを見学。淡い色合いのかわいらしい色の組み合わせが特徴のここの作品は矢野有貴見さんが日本に紹介されているそうで、本が3冊積んであった。日本にも輸出しているそうだ。型を使って土を成型する工房、絵付けをして窯に入れるため乾燥させ、焼く工房と二か所のスペースを訪れる。最初の男性が一度焼いたものをチェックして二度目の窯に入れる前の修正をしていた。奥さんがリクエストしてくれて絵付けを見せてもらう。カフェオレボールに小さなステンシルの図柄をのせて色付けをしていく。筆の具合で色目が変わったり、何処に色を付けるかは多少鉛筆で印をつけるが目分量なので一つずつ微妙に違うという事だ。マエストロから受け継いだ100年前の雑誌の紙を使った型や、友人が旅先から送ってくれた写真をもとに起こしたオリジナル図案など沢山あって、その時の気分で組み合わせるようだ。この辺りのタイル張りの素敵な家の事をコメントしたら、冬場は特に湿気がすごくてタイルは塗料に比べ手入れが楽なので使われたのだと教えてくれた。なるほど。最後に気に入ったものを二人とも買って、お別れする。とても気持ちのよい人たちだった。

色と絵柄の組み合わせが素敵
ショールーム
工房

次の目的地はポルトガル最大の磁器メーカー、ビスタアレグレの博物館。今月3-7日に創業200周年を祝うイベントがあったばかり。企画展でその歴史を顧みることができた。常設展はものすごいコレクションで、この会社の幅広い商品と技術の凄さが一堂に展示されていて、とても見ごたえがあった。博物館の6€の入場券で、実際の絵付けの作業を見学でき、隣の素晴らしい装飾の礼拝堂も見学できる。そして最後は高級品が並ぶショップと、アウトレットのお店。記念にハーブのタイムとトンボの絵皿と、きれいなガラス器を買う。

Vista alegre
アウトレットショップのデコレーション
礼拝堂

次はPorto Novo。インスタなどで最もよく見られるアヴェイロのイメージになっているストライプの海の家とポルトガル一高い灯台があるそうだ。初めにストライプの集合住宅があり、その近くに人が歩いていく歩道があるので行ってみたら、砂丘とビーチだった。砂が白くて美しい。車に戻り灯台の方を目指して行ったら海沿いの道にそれらしい小さな小屋が建っていた。あまりに小さくてちょっと期待外れだったのでそのまま車で通りすぎる。灯台まで行って街に戻る。

砂丘とビーチが美しい

今日のランチは昨日パウリーニョに聞いたこの街ならではの食べ物、子豚の丸焼きサンド LeitaoをLeitao de Leviraに食べに行く。テラス席は一杯だったのでウェイターの人に聞いたら、店内は席があるという。なんと調理をするすぐ前のガラス張りの席が空いていた。特等席。

目の前で調理

スペインにも乳飲み子の子豚を丸焼きにする料理がセゴビア近辺であり、テレビでも何度か紹介したが、それは北京ダックのようにパリパリの皮とジューシーな身を楽しむ料理。ここではもう一回り大きな子豚を丸焼きにして、ほぐした身の上に切った皮をちりばめて、汁をかけてパンにはさむ。私たちはオーソドックスなもの6,80euroと、クリーミーチーズを塗ったパンに子豚を挟んだもの8,00 euroを一つずつと、子豚の肉が乗った特製サラダを一つ、ノンアルコールビールを頼む。以前オポルトでローストチキンをほぐしたサンドを食べたことがあったが、これは一段上のお味。パンもとてもおいしい。素晴らしいファーストフード。

子豚のサラダとサンド

満足して車に戻る途中、気になっていた高速の利用記録を確認しようとしたが、登録されていないと出る。これからビゴに行くにもまた使うので電話で問い合わせをする。スペイン語の人を待つこと10分位、やはり登録されていないと言うが、私は登録完了しましたというメッセージを金曜日に受け取っているというと、ではそれをメールで送ってくれれば処理しますという事。早速メールで送る。やれやれ。

車に戻ると今度は駐禁の紙が。えー!?車がたくさん並んでいるので私も停めたが、確かに少し高くなっているのでどうも駄目だったらしい。近くに警察の人がいたので聞いたら、この管轄は市民警察だからこの住所に行って支払うようにという。やれやれ。仕方なく行く。スペインの免許証とIDカードを見せて罰金30ユーロを支払う。仕方がない。

気分一新バヨナに出発。今日は曇っていて21度。ドライブ日和。ここからの高速有料道路にはチケットで支払える機械があったので念のため一つずつ支払っていく。18:30目的地到着。今日からは日本人の友人のWさん留守宅にお世話になる。海が見えるペントハウス。Mさんが鍵を持って来てくれた。ありがたい。今回長期の滞在をさせて頂くので、普段Wさんが忙しくてできない客室用バスルームの改装工事の手配と見守りを私がすることになっているため、その打ち合わせを水道屋さんとする。工事は4-5日で終わるという事で、水道屋さんの都合により私のここでの滞在は8月初めまでの約1ヶ月と決まる。

友人宅テラスからの眺め

ここまでの走行距離は3日間で合計約1,000km。ポルトガルを経由し、スペインの南から北まで来た。


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