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8日目スペイン・ポルトガル 3,000kmのロードトリップ スペインベテラン撮影コーディネーターのぶらり旅

8日目
昨日からようやく夏らしい陽気になってきて、目の前のビーチにも人が出てきたので、朝のうちに波打ち際を散歩する。砂はとても細かくて裸足が気持ちよい。水は思っていたほど冷たくない。たまにすれ違う人たちとは気持ちよく挨拶しあう「オラ」「ブエノス・ディアス」。

波打ち際

小さな貝殻が沢山落ちている。少し進むと海岸沿いにキャンプ場 Camping Bayona Playaがある。滑り台のついたプール、レストラン、そして沢山のバンガローといってもモダンな大きな窓の建物がずらっと並んでいる。ここからは日の出から夕日まで見られるだろう。外にはテラスもあるし、広いビーチは目の前、中々快適そうだ。

モダンなバンガロー

浜には釣り人もいる。しかし海藻が沢山あるので、ルアー釣りは大変そう。波は小さいが打ち寄せる音は心地よい。裏の遊歩道では今日の4時からトライアスロン・ポプラルという競技があるようで、準備をしている。

スペインはトライアスロンが盛ん

今日は昼までゆっくり家で過ごして、午後からEさんの車でまたポルトガルにドライブの予定。私は旅日記を書き、Rさんは日曜日に帰宅するので帰りの準備を始めるようだ。彼女と旅を始めてもう一週間が過ぎた。同い年の女性との旅らしい、毎日変化に富んだ、よく歩き、おいしいお酒と料理とアートやショッピングもある楽しい旅だった。
約束まで時間があったので、ここに来てからNetflixで見始めた「ノーサイド・ゲーム」という連ドラの最後の二話を見る。Rさんのお父さんと弟二人はラガー。Eさんも面白かったと言っていたので見始めたのだが、池井戸潤の原作だけあって、色々と起きる。そして俳優陣も熱演、Eさんから聞いたのだが本物の日本代表選手だったラガーがどすの利いた関西弁で良い味を出していた。感動の完結。

リマ川と橋

4時に待ち合わせてポルトガルのリマ川沿いのポンテ・ダ・バルサに向かう。Eさんは仕事で車で移動することがとても多いので、有料道路の自動精算機を使っている。これはスペインとポルトガル全土で使えるそうで、銀行で手続きしてマッチ箱より小さいものを始めに30€、あとは年間15€払ってもらい、フロントガラスに設置し、通るたびに支払いが行われるのだが、この辺りの有料道路はこれを使って同じ道を同じ日に往復すると片道タダになるそうだ。アンダルシアにはあまり有料道路は無いので、こういったものを使っている人をまだ見たことがなかった。時速120kmで行ける無料の自動車道路が沢山あるのは素晴らしいこと。カタルニア地方のように始めは有料だったけれど、今は無料になった所も沢山ある。日本の高速道路はどうしてずっとあんなに高いのだろう?

川の流れは穏やか

目的地までは81km約一時間。緑が多く、木の葉がキラキラと輝いている。トゥイの方からポルトガルに入り、リマ川の方におりていくと川沿いには沢山のブドウ畑が見えるようになってくる。この辺りはワインの名産地D.O.P.ヴィーニョ・ヴェルデという原産地呼称生産地の北西部にあたる。ポンテ・ダ・バルサは古い石橋のかかる小さな村。川沿いの広場に夜のコンサート会場が準備されていて、音響チェック中のハードロックの音が時々響くシュールな組み合わせ。川遊びをする人、芝生で昼寝をする人、ピクニックをする人など、のどかな光景。川の一部はプールのようになっていて、遊具もある。私達は川沿いを歩いて旧市街に入って行くが、すぐに一周してしまった。(笑) 川沿いのホテルHotel Fonte Velhaの庭でこの地方の微発泡白ワイン、ヴィーニャ・ヴエルデの白を飲む。結構味が濃く色も濃い。よく冷えていておいしい。

緑がかった白ワイン

もう少し歩いてから、郊外のスーパーに買い出しに行く。こんなに近くてもここはポルトガル。この地域ならではのワインやチーズがお目当て。チーズ売り場の棚にはたくさんのチーズがありました。私はヤギだけの世界のチーズコンクールで賞を取ったものと、Rさんの希望で牛とヤギのミックスのチーズを今夜食べるように選ぶ。ホールでも小さく、一つ5-10€ぐらい。ワインコーナーも色々あって各々何本か買う。こちらは2.5ユーロから10€ぐらい。安くておいしい。ポルトガルにスペイン人が来てよく買うものはこの他に塩鱈、コーヒー豆、パン、イワシなどのパテ。

右下は塩鱈

果物売り場には夏らしい巨大なスイカやメロンが出ていた。キロ当たり1,19-1,49€。

大きなスイカとメロン

走っていくと前よりも大分大きな川沿いの町に通りかかる。Loboという店に入り川沿いのテラス席で二度目の休憩。テラスの前の川に段差があるので水の音が大きくなる。ここもあちこちプールのようになっていて沢山の人たちが楽しんでいる。帰り道にワインフェスをやっている村や、Palacio de Breojoeiraという宮殿のあるワイナリーの前を通った。門が閉まっていたので通り過ぎたがその後は広大なブドウ畑が続いていた。スペイン側に渡ってからもブドウ畑が続く。この辺りもワイナリーの看板が多い。温泉もあった。ワインと温泉、良い組み合わせだ。いつか泊りがけで来ないと。

リマ川上流の村

帰りは約100km2時間弱。4人で車中のおしゃべりも弾み、楽しい旅だった。


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