地方からオンラインで全国の仲間と熱く盛り上がれ!eスポーツ配信はじめました
九州はやっと梅雨明けし、ついに本格的な夏がやってきました。
公園などを歩くとクマゼミたちが全力で羽を鳴らしており、夏感倍増な今日この頃です。
さてそんな中、6月20日に暑い夏にも負けないくらい激アツな「第一回企業対抗eスポーツ大会」が熊本で開催され、Hub.craftメンバーにての本選・決勝の様子の全国配信をサポートさせていただきました!
参加してくださったみなさまのアツい戦いもさることながら、配信に集まってくださったこれまた全国の中の人のコメントの盛り上がりから見えてきたeスポーツ配信の地方での可能性などについて、Hubのeスポーツ配信担当の柿山さん、斉場さんとお話してきました!
第一回企業対抗eスポーツ大会
ー 今回のイベントは、どのようなイベントだったんでしょうか?
柿山さん(以下柿山)「今回、熊本eスポーツ協会さんと協力して、第一回企業対抗のeスポーツ大会を開催。Hub.craftはそのライブ配信を担当させていただきました。ただ企業対抗と言っても企業の代表が参加されるというものではなく、Twitterの企業公式を運用されている人、いわゆる『中の人』のナンバーワンを決めよう!という大会でした。
対象のゲームは今回は『鉄拳7』、格闘ゲームですね。プレイヤーは全国から募集をかけまして、熊本県内外から6組参戦されたんですけど、みなさん『中の人』なので顔は出せないので現場で配信に映る時にはTwitterのアイコンのお面をかぶって登場していただいたり。配信中のコメント欄にはまた他の有名な『中の人』も集まってくださっていて、かなり盛り上がってましたね。」
ーHub.craftではこれまでもe-スポーツ配信の実績などはあったんですか?
斉場さん(以下斉場)「いえ、私もこれまで熊本ライブ配信業をやってきてかれこれ11年ほどになりますが、実はまだeスポーツの配信自体は経験がなくて、本格的に取り組んだのは今回が初めてなんです。でもeスポーツ業界は今後も伸びていくと思いますし、何よりeスポーツのライブ配信を通して熊本が盛り上がってくれたらという思いもありますので、実務は柿山さんを中心にしながら現場には他のスタッフもかけつけて現場を勉強させていただいてました。」
ネットを通じた「観戦」ブームの到来とeスポーツ
ーeスポーツ(ゲーム)はなんとなく「プレイして楽しむ」イメージはあるのですが、「観て楽しむ」方も多いんでしょうか?
斉場「やっぱりコロナ禍でたくさんの楽しみが失われた中で、今までスタジアムに行って見たりライブ会場に行って音楽を聴いたりしていた代わりに、ネットを通じていろんなものを"観て楽しむ人"もずいぶん増えてきたように感じています。
たとえば将棋なんかでも、【観る将】っていう言葉が生まれていたりするんですが、これって、以前は新聞のすみっこに将棋がわかる人じゃないとわからない記事があるくらいだったのが、ライブ配信だとバトルゲームのようにライフゲージがついていて将棋がわからない人でも戦局が一眼でわかるように工夫がされていたり、観て楽しむ工夫がされるようになってきているんです。
そこにたとえば藤井聡太さんのような有名な方がいることで、知識はないけど興味があるからちょっと観てみようかな、とハードルがぐっと下がって観る専門のユーザーさんが増える。eスポーツも同じで、実際に自分が遊ばなくても観る対象としてのeスポーツが今非常に伸びてきているように感じています。
人生において楽しみ方の多様性って大事だと思うので、新しい楽しみ方が増えて行くのってすごくいいことですよね。」
どんな通信環境下でも楽しんでもらえる配信を
ーeスポーツの配信は、普通のイベントなどの配信と比べてどのような違いがあるんでしょうか?
斉場「少し技術的な話になりますが、eスポーツって、通常の配信よりも画面の中での動きが大きいが故に、なめらかな映像の配信をするためには、通常よりもデータの量が自然と大きくなっちゃうんです。なのでインターネット回線がしっかりしていないと画面が止まってしまったり、ガタガタしたりしてしまうんですが、一方であまりにも綺麗な映像をお客様のところへ届けようとしてしまうと、今度は観ている方の通信環境がたとえばスマートフォンだったり回線が遅かったりするとまた情報を受けきれなくて止まってしまう。
YouTubeなどはこのあたりを調整してくれる機能があるんですが、この配信における通信量と画質のバランスってすごく大事で、僕たちはそこに結構気を遣っています。大手のeスポーツ配信などを観ているとかなり画質を高めて綺麗な映像を届けようとされているのもよく観ますが、最近はやはりスマートフォンなどで出先で観られる方もとても多くなっていますので、僕たちは通信環境がリッチでない方にも心地よく観ていただけるようにクオリティを保ちながら通信量はなるべくおさえるように心がけています。」
"地方だから"や"予算がないから"で実現を諦めて欲しくない
ー 先ほど観る人にわかりやすくするために、eスポーツの配信でもさまざまな情報が画面に表示されるようになっていると思うのですが、これはどうやって実現しているんでしょうか?
柿山「今回は画面にさまざまな表示を入れ込むために、OBS(Open Broadcaster Software)を使っています。OBSを使うと番組みたいにある画面をワイプにしたり、画像を差し込んだり、放送画面を自由自在に設定ができるようになります。普通の配信よりもeスポーツのライブ配信では、どんな表示が必要になるかは戦局によって時事刻々変わるので、それに対応できるフレキシブルさはOBSを使うと実現することができます。」
斉場「eスポーツ配信って、やっぱりスポーツ中継と似ていて、観る側としてもぱっと観た時すぐ戦局がわかるように表示されていることに慣れていることが多いですよね。なので結構大手の配信などではそういったさまざまな情報の表示だったり、さらにゲームを盛り上げるためのエフェクトなんかの演出がめちゃくちゃされていて、テレビ放送レベルのものもあります。
もしそれを実現しようと思うと、もちろんこちらも高価な放送業界的な配信機器を使用しなくてはいけなくなっちゃいます。そうすると配信の単価があがってしまう。僕らは熊本という土地でライブ配信業をさせていただいていて、地元からeスポーツを通じて全国へ発信したい!とお客さんが思われた時に、予算にあった形でそれを実現してあげたい。"地方だから"や"予算がないから"でただ実現を諦めて欲しくないんです。なのでOBSなど、使えるものをフルで使いながら、お客様にも配信を観てくださっている方にも寄り添った形でライブ配信を実現するプランをいつもご提案させていただいています。」
全国の"身内"と盛り上がるためのツールにもなる
<実際に配信された企業対抗eスポーツ大会はこちら!>
ー 今回のように観戦されている方もなんだか身内感があって、コメント欄が盛り上がって、すごく楽しそうで雰囲気もよかったですね!
斉場「ライブ配信って、何万人もの人に観てもらったり、全世界の人に観てもらったりというのも大事なんですけど、でもまずは参加している人たちが楽しんで、その人たちの周りにいる身近な人たちがその人たちが頑張ったり楽しんだりしている姿をインターネット上で見て応援することができるっていうところもすごく大事だなと思っています。
身内のためだけのライブ配信も、私は全然ありだよなと思っています。昔だったら同じ場所に集まってうちわ持って応援するようなスタイルでしたけど、そうなると離れていたり忙しくて行けないこともあった。でも今それをオンライン化することでそういった事情が関係なくなるという良さがある。
いつでもどこでも応援できて、コメント欄で盛り上がるというような、外へ広めるためのライブ配信だけではなくて、全国の"身内"と盛り上がるためのツールとしてもぜひ、こういったeスポーツのライブ配信なども活用していただけたら嬉しいですね。」
Hub.craftはとにかくあなたの企画、「実現させます!」
ー eスポーツに限らず、ライブ配信全般でも同じかもしれませんが、配信において大切なことってなんでしょうか?
柿山「もう【事故なく止まらず】が一番です(笑) 」
ー それはもう間違いないですね!笑 では、eスポーツの魅力ってどんなところだと思いますか?
斉場「eスポーツって、性別や年齢、国境や、その人の持つ身体的能力なんかも超えていけるスポーツなんですよね。3歳の子供が60歳のおっちゃんをやっつけることもできる。実際のスポーツではどうしても影響を免れることのできない生まれ持ったものを飛び越えていける、そういったユニバーサルなところが、eスポーツのすごく好きなところです。」
ー 最後に、みなさんへメッセージがあればどうぞ!
柿山「それは、もう、僕からはとにかく
の一言です。笑」
斉場「本当にこれですね(笑) やっぱり熊本だと、予算が合わないからeスポーツ配信とかはできないよなーと思っていらっしゃる方も非常に多いので、とにかく僕たちに声かけていただけたら嬉しいですね。その想いに僕らも共感して、必ずお手伝いできるところがありますから。まずはご相談いただいて、いろいろご提案させていただきたいです。」
インタビュー:柿山 俊春、斉場 俊之
文:谷本 明夢
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?