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魅惑の声と空気感のプロフェッショナル・熊本のローカルMC/ナレーター渡辺大輔さんのおしごとのお話

みなさまこんにちは!エムコです。世間はすっかりクリスマス色ですね。
すっかり日が落ちるのも早くなり、だんだんとお風呂上がりが寒くてしんどくなってきた今日この頃。(我が家だけ…ではないはず)
たとえ季節は寒くなろうとも、熊本には熱いクリエイターがいるのです!

Hub 山下「エムコさん、是非取材していただきたいナレーターさんがいるんですよ」

エムコ「えっ!どなたですか!」

Hub 山下「めちゃくちゃ整理能力と自己発信力が高くて、どんな現場を任せても本当に素晴らしい受け答えをしてくれる、絶大な信頼をしているナレーターさんがいるんですよ・・!」

ということで今回は、熊本の声のヒーロー、フリーランスのナレーター・パーソナリティとして活躍されている渡辺大輔さんにお話しを伺ってまいりました!

テレビやラジオで活躍されている大輔さんに、これまでのこと、そしてMCのお仕事の秘訣など伺います。

きっと明日からおなじみのテレビやラジオ番組を聞くときに、きっとMCさんたちがぐっと近い存在に感じるはず・・
素敵なお声でお届けできず残念ですが、文字で全力で大輔さんの素敵ボイスと魅力をお届けいたします!!



逸見さんにあこがれてMC業界へ

ー渡辺大輔さんの今のお仕事について教えてください!

渡辺さん(以下渡辺)「今はテレビはRKK熊本放送の「水曜だけど土曜の番組」でナレーションをさせていただいているのと、あとはラジオ番組のレギュラーが6本、MCやレポーターとしてやらせていただいています。その他、Hubさんが制作されているようなプロモーション映像などのナレーションをすることもあります。」

ーいまのお仕事に就いたのはいつごろ、どんなきっかけでしたか?

渡辺「僕が小学生のころ、当時テレビの「クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!」などで大活躍されていたフリーアナウンサーの逸見政孝さんをみてすごく憧れを持ったのが、いまのナレーションやMCのお仕事に興味を持った一番最初のきっかけですね。すごいかっこいいなー!と思い、高校に入ってからは放送部にも入りました。ただそのころはまだ内気だったのもあって、当時はアナウンスをやるというよりは、番組の制作をしてナレーションを自分で吹き込む、というような形でやっていました。

大学でも放送研究部に入ったんですが、どちらかというと飲み会ばっかりだったので1年ちょっとでそこはやめて、自分のお金でアナウンス講座に通ったりしていましたね。

就職は実は一度普通の企業に勤めたんですが、なんだかちょっと自分のやりたいこととは違うかなと、1年半ほどで退職。その時に偶然僕が退職したことを前に所属していた事務所の社長に伝えたら、僕が放送関係に興味を持っていることを知っていてくださって、『ちょうどリポーターが1人抜けるから、うちにおいでよ』『えっ、いいんですか?』という感じでこの業界に入りました。本当にきっかけは偶然というか運というかご縁というか。それで2007年の10月からラジオ番組のリポーターやらせていただくようになりました。」


MCに必要なスキルとその磨き方とは


ーテレビやラジオのMCさん(Master of Ceremonies | 司会・進行をする方)を拝見していていつも、声の出し方などももちろんですが、場の回し方や空気の作り方が本当にすごいな、と感じるのですが、渡辺さんはそういった力はどのように習得されているんでしょうか?

渡辺「もともと自分はテレビっ子なのもありまして、いろんなテレビ番組のMCさんの番組進行を拝見しながら、この人はこういう仕切り方をするんだ、とか、どうこの人は質問をするだろうか、とか、ゲストへの投げかけ方などを観察して学ばせていただいていますね。

たとえば、ミヤネ屋の宮根 誠司さんとかも本当にすごいんですが、宮根さんがどういうやり方をするかというと、例えばゲストに質問する際に『では〇〇さん、□□□□についてはどうですか』って聞くんですね。そうするとそのゲストの方は、『あ、私が今聞かれているんだな』って思えるし、カメラさんもそっちを映さなくちゃいけないっていうのもわかる。ごくごく普通にやっているように見えて、ちょっとした声がけの中にもそういう意味があるのか!と、改めて自分がMCなどをするようになってからさらにいろんなことに気がつけるようになりました。」

ー他にも尊敬するMCさんはどんな方がいらっしゃいますか?

渡辺「最近、安住紳一郎さんのTHE TIMEを見るようになったんですが、安住さんが必ず最後に『今日もいい1日にしてください』って言うんですよ。でも普通だったらこう言う時、『いい1日になりますように』って言うと思うんですよね。でもあえて毎回『今日もいい1日にしてください』って言っている。これはおそらく、自分でいい未来を掴み取ってくださいというような強い意志を持って言っている言葉だと思って、そういう言葉の言い回し一つにも意図や意志を感じるのがすごい。安住さんは他にも、結婚にまつわるニュースが流れていた当時、眞子さまのことも絶対に『眞子内親王殿下』って呼んでいたんです。その呼称ひとつをとっても、この人は本当にこの方をとても大切にしているんだなと感じられるすごい方だと思います。

その他にもたとえば久米宏さんのニュースステーションもよく見ていたんですが、久米さんは話し方がエンターテイメントというか、『次、この人は何を喋るんだろう?!』って食い入るように見てしまう魅力があって、憧れていた時期がありますね。」



安心して話してもらえる、
あたたかい余白のつくりかた


ーMCさんはやはり空気感を作られるのがめちゃくちゃお上手だなと感じるのですが、その時のコツなどよかったら教えていただけますか?

渡辺「僕がMCをさせていただいているのは主にラジオになるんですが、ラジオって意外と音だけでも空気感がめちゃくちゃ伝わるんですよ。なので、まず番組放送中はもちろんのこと、スタジオに入ってきたその時から空気感を大切にしています。たとえば20分の番組でも、その打ち合わせと称してのコーヒータイムをする時間が倍以上とか(笑) そしてそうやって空気感さえよくできていたら、どんなことが起こっても不思議とラジオって面白くなるんですよね。

あともう一つあげるとしたら、『ハプニングを楽しむ』っていう姿勢ですね。特に生放送の時に言えることなんですが、とにかくどんなことが起こっても楽しむ。流そうとした音源が見つからない、とか。来るはずだったゲストが来ないとか(笑) そういうハプニングはもうあるあるなんですけども、それをミスにしてしまうのではなくて、面白がってしまう。そういうのをむしろ面白がって聞きたいと思われているリスナーさんもいるんじゃないかなと。そりゃミスやまちがいもありますよね。だって『にんげんだもの』by みつを。」


ー初めてラジオに出演されるゲストの方などには、どんなふうにお声がけをされていますか?

渡辺「色々心配されていることがあられるので、『僕ももう何年もやってますけど噛んじゃったりしますから、コメント出なかったり。でもそれでも任せてくださいね。我々が全部フォローしますから!』と、自分を下げつつ、それでも安心していただけるようにお伝えしていますね。バレーボールで言ったら僕はリベロで、どんなボールでも全部レシーブしますから。場のことは任せて、楽しんでお話しいただけたらと思いますね。」


ナレーターやMCも
リモートで全国を相手に仕事ができる時代に


ーお仕事は熊本のものがメインでしょうか?それとも最近は場所にとらわれずお仕事ができるようになったりしていますか?

渡辺「昔はラジオといったら地元の方にしか聞いていただけないものでしたが、いまはradikoだったりウェブ上で公開されていたりと、地元だけではなく全国とつながることができるようになってきましたよね。僕自身もありがたいことに昨年から始めたラジオ番組が注目していただけるようになってきて、全国各地の人との繋がりを持つことができるようになりました。今ではLINEなどで繋いで収録もできてしまうので、本当に世界が広がりましたね。

また出演側も同じく、地元のナレーターではない人が作品を担当したりするケースも以前よりさらに増えた気がします。コロナ禍でスタジオ収録が難しかった時に自宅で収録をしてお仕事をすることも増えたこともあり、場所に囚われずに活躍できるようにもなってきましたね。熊本にいても『この声聞いたことないな?誰の声だろう?』という声を聞くことも増えてきました。」

ーそういった土地による制約がなくなっていくことは、チャレンジできるという一面と、ライバルが増えるという一面があるかなと思いますが、渡辺さんにとってワクワクとハラハラ、どちらの気持ちが強いですか?

渡辺「そうですね〜、どちらもありますが、僕はどちらかというと地方側なのでチャレンジャーの立場の方が強いかもしれないですね。地元のお仕事に関しては、特に熊本は一見読めない地名が多かったり、熊本人でないとわからないニュアンスなど地元のナレーターだからこその価値も出しやすい地域かなとも思いますし、自分たちだからこそできること、自分たちだからこその魅力を出していけたらと思います。」


ー渡辺さんがこれからチャレンジしてみたいと思っていることはありますか?

渡辺「そうですね、いままでも例えば東京のZIP!とか、岡山の番組に出る機会があったりしたのですが、やっぱり今後も熊本にいながら全国の仕事ももっとやってみたいなと思います。出張で都会に行ってみたいのもあります(笑) 

でもこれまでもHubさんとのお仕事で、たとえば熊本城の復興動画のナレーションをさせていただいたりとか、熊本城ホールの映像とかでも関わらせていただく中で、こういう映像作品は県内ではなく全国の方に見ていただいているものなので、そういったところのご縁から、また何か道がひらけていけるんじゃないかと可能性を感じています。

僕がこの業界に入ったのも人との繋がりとかご縁からだったので、Hubさんがきっと<ハブ>になってくださると思うので、まずは自分にできるお仕事をしっかりやりつつ、ご縁につながっていくように外堀を埋めていこうと思います。笑」

ー渡辺さん、貴重なお話、ありがとうございました!



実は「Hub.craft」の名付け親!


みなさまはこちらの以前書いたnoteはご覧いただいたでしょうか。そう。「Hub」の名前の誕生の由来を書かせていただいた時のこちらのnote。

そう。実はこちらの

奄美大島といえばハブだからハブにしよう!そういやハブって英語にすると”Hub=ツナゲル”っていう意味もあるし、いいじゃん!

このアイディアは実は渡辺さんがくださった、まさにHub.craftの名付け親だったということもわかり、ご縁の深さに感謝とワクワクが止まらない楽しい1時間のインタビューをさせていただきました!

渡辺さんの素敵なボイスで本日はお届けできずとても残念・・ですが、ぜひみなさま、よろしければぜひHub.craftが制作、そして渡辺さんにナレーションをお手伝いいただいたこちらの動画でお楽しみいただけたらと思います。


渡辺さん、素敵すぎるお話しと声をありがとうございました!!


▽渡辺大輔さんのYouTubeチャンネルはこちら!




インタビュー・写真:渡辺大輔
文:谷本 明夢




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