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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第三十集③

サブタイトルは「切り札」。過去2回の第三十集に出て来た中国語で取り上げたシーンは梅長蘇と言闕さまの気持ちの良い会話が交わされるところだった。

だが一方でこの回は不穏な動きもいろいろあった。江左盟の連絡役である童路は、雋娘(秦般弱が送り込んだ四姐)と距離を縮めていた。そんな童路の様子が以前と違うと感じた甄平がちょっと心強い。

皆があえて触れない赤焔事案で死なせた宸妃(祁王の母・林楽瑶)のことを思い出しながら皇帝は、かつて宸妃に付いて後宮に来た静妃に宸妃の話題を振る。

また靖王が力をつけてきたことが不都合な者同士である誉王と懸鏡司の夏江が近づき、靖王を追い落とす算段を始めた。夏江は、林殊(=梅長蘇)の赤焔軍における副将・衛崢が生きているという情報を誉王に話し、これをもって靖王が皇帝の不興を買うように仕向ける気だ。

从现在起 闭门谢客 无论谁来 都不要见了

そのような状況の中で、梅長蘇はかなり具合が悪くなってしまう。季節は冬で持病が悪化したのだ。梅長蘇を日頃診ている妟医師が言った。

从现在起 闭门谢客 无论谁来 都不要见了
ー今日より客人は面会させるな 
 誰であろうと会わせてはならぬぞ

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第30話
妟医師

▼从现在起(cóng xiànzài qǐ)
「从」は起点を表す前置詞で「~から」という意味である。「现在」はそのまま「現在」「いま」、「起」は「从」とセットで使うことで、間にある言葉が時間の起点であることを表す。そのため「从现在起」で「今から」という意味になる。

▼闭门谢客(bì mén xiè kè)
「闭」が「閉める」「閉じる」、「门」は「門」「ドア」、「谢客」は「面会を謝絶する」の意味。この四文字で「門を閉ざして客の面会を断る」というフレーズになる。

▼无论谁来 都不要见了
(wúlùn shéi lái dō bú yào jiàn le)
第三十集①でも扱った「无论」~「都」がここでも出てくる。「谁」は「誰」と言う意味だが、ここでは疑問詞ではなく「无论」の後にあるので、その範囲内で例外がない任意の人を指す。「来」は「来る」なので、 「无论谁来都~」で「誰が来ても~」という意味になる。そして続く内容は結果は変わらない事に表す。

「不要」は「~してはいけない」という禁止の意味で、「见」は「会う」「面会する」、「了」は文末助詞で「不要」とセットで制止を表す。

全体で「今から門を閉ざして客の面会を断り、誰が来ても(梅長蘇は)面会してはいけない」ということになる。

梅長蘇の病状が重いための措置だったが、これによりその後靖王周辺の事態が悪化する。その話は第三十一集以降に。

🖌今回の気になる単語帳

春风得意 chūn fēng dé yì
とんとん拍子に出世したり、事業が順風満帆である時の誇らしげな様子のたとえ。字幕では「追い風に乗っている」とあった。梅長蘇が言闕さまを訪ねた時、梅長蘇をまだ誉王の配下と思っている言闕さまが皮肉で言った表現。

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