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かまってもらえないマメルリハインコの新たな気晴らし

稲生家の引越しのため、合計5時間程度の新幹線乗車と2晩のホテル泊を静かに良い子にして耐え抜けた我が家のマメルリハ・シャルの話の続きである。

良い子キャンペーンの継続

新居でいつもの鳥籠に入ってシャル自身は少し落ち着いたものの、人間たちは大量の段ボールを捌かなければならず、シャルにかまってなどいられない。シャルのいる場所からも大量の段ボールが見えているので、尋常ならざる状況なのはシャルもわかっていたらしい。籠外活動がなくてもシャルは文句を言わず、一羽ぼっちで鳥籠で過ごしていた。

引越し前の洗濯が終わるのを今か今かと待っていて、洗濯物を干す手を止めると「ピッピッ!」と言って急かす生意気なシャルではない。大人の対応!

このようにシャルを事実上放置していたのだが、その間シャルは新たな気晴らしを見つけていたと判明する。

消さないで!

入居から数日たった頃、母が昼食後に少しテレビを見てから荷解きの作業に戻ろうとした時の事。テレビを消して部屋を出たら、シャルの大きな呼び鳴きが聞こえた。母がシャルのところに行って別室にいた私のところに戻って来ると言った。

「ねえ、シャルがテレビをつけろって言うんだけど」

新居ではシャルの鳥籠がある場所からテレビ画面が見える。前の住居ではテレビは鳥籠と別の部屋にあり、籠外活動(=放鳥)時の鳥用アスレチックからテレビが見えたが、当時シャルはテレビに興味を示さなかった。

でも一日中鳥籠にいるようになって、シャルはテレビでいくらか気が紛れることを覚えたらしい。母がテレビをつけて戻ってくるとシャルはそれ以降静かだった。時々シャルの様子を伺うと、テレビ画面の方を見ていることもあれば、背を向けて毛繕いをしていることもあった。

そのまま就寝までシャルはおとなしくしていた。

その後はあえてテレビをつけっ放しにしておいたら、シャルはやはりずっと鳥籠でおとなしくしている。ある時、テレビ視聴中のシャルの様子を覗き見ると、午前中はたまたまついていたワールドニュースを見ていて、同じ日の午後は歯周病ケアについての情報番組を見ていた。シャルは歯が1本もないくせに。次に見た時はアニメーションを見ていた。

私が一休みするために近くにいても黙っていて、籠外活動がしたいというアピールもしなかった。幼児にテレビを見せておとなしくさせた隙に家事をやるのってこんな感じ?

テレビつけて!

ある時は、私がテレビを見ていたら、眠くなって少し昼寝をしようとテレビを消し、そのまま座っていたテレビ前の椅子で寝ていたら、シャルがけたたましく鳴いて私を起こした。

うっすら目を開けるとシャルがこちらを見下ろして(私が寝ていたところよりも鳥籠にいるシャルの目線の方が高い)何かを訴えている。訴えながらチラ、チラと別の方向を見るので私はシャルの目線を追った。目線の先は私が消したため真っ暗になったテレビ画面だった。

テレビをつけてやり、何となくカラフルな画面が映っているチャンネルに合わせるとシャルは黙った(インコの視界は4原色と聞いた気がしているため)。テレビをつけておけば、私は寝ててもいいらしい。

また別の時、私がパソコンを開いて作業をしていて、テレビの音が気が散るので音をシャルの聴力なら聞こえそうだと想像した小さな音にしてみた。するとシャルにそれも文句を言われた。ちょっとだけ音量を上げたらまた黙った。

その後籠外活動が解禁されてもシャルのテレビ視聴の習慣は続き、要求がエスカレートした話は次回に。

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