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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第十集①

誉王側の慶国公、皇太子側の楼之敬と策謀で倒してきた梅長蘇。第十集ではどんな手に出るのか。サブタイトルは「次の標的」。

请殿下息怒

靖王府を訪ねていた梅長蘇は、靖王との話が終わり飛流がいる演武場にやってくる。飛流の失言から、靖王配下の戚猛と飛流が手合わせをしていた。そして飛流に敵わない戚猛が、故意に戦闘力のない梅長蘇に向かって攻撃をした非礼により、靖王の面目をつぶしてしまう。静かに激怒する靖王に側近の列戦英が言う。

请殿下息怒
ーお怒りなきよう

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第10話
列戦英

「请」は「頼む」「お願いする」だがここでは「~してください」で、「请」+「人物を表す単語」+動詞の兼語文という形をとる。ここでは「殿下」が「请殿下」と言う文の目的語であり「殿下息怒」の主語としての働きを兼ねている。「殿下」は列戦英の靖王への呼びかけであり、「息怒」は「怒りをしずめる」という意味である。

直訳すると「殿下、お怒りをしずめてください」となる。字幕の方が日本語として自然である。

戚猛は罰を受けて降格された。主である靖王の客人としてその場にいる江湖の宗主に無礼なふるまいをしたので当然である。

让十三先生和宫羽做准备

慶国公と楼之敬の事件がほぼ決着したところで、次の標的を黎綱に裏返した木札を選ばせて吏部(人事を司る部門)にした梅長蘇。吏部は誉王の影響力がある部門らしい。黎綱に指示をする梅長蘇のセリフ。

让十三先生和宫羽做准备
ー十三先生と宮羽に準備させよ

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~
第10話 梅長蘇

第十集の一つ目の文章に続き、こちらも兼語文である。「让」は第三集②でも扱ったように「人に~させる」で、この文章に出てくる「人」は「十三先生和宫羽」つまり、「十三先生と宮羽」の二人でこの部分が前半部分の目的語と後半部分の主語を兼ねる。この二人にさせたいことが「做准备」で、「準備をする」である。

吏部に仕掛ける十三先生と宮羽との連絡役として、野菜売りに扮した童路という江左盟の人物がこのシーンの直前に登場した。蘭園の枯れ井戸にあった遺体の一つは彼の妹だった。楼之敬の罪を暴いてくれたことに童路は梅長蘇に深く感謝した。

場面変わり、楊柳心という妓館にいる心楊と心柳という姉妹をめぐって殺人事件が起きてしまう。その場には梅長蘇率いる江左盟配下の宮羽もおり、殺された人物は心楊と心柳の弟の仇、そしての殺人を犯した何文新は吏部尚書の息子だった。

今回は短かったけれども、残りは次回。

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