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ドラマ『琅琊榜』で習いたかった中国語~第十六集③

3回に分けた第十六集・サブタイトル「苦悩」は今回で最後になる。


拜托了

退散した卓親子は謝玉のところへ。卓鼎風が沈追を殺さねばならない理由を改めて問うと謝玉は「闇炮坊は皇太子のための施設だが、楼之敬が営んでいて皇太子を首謀者にしようと企てている」と嘘の説明をした。腑に落ちない卓鼎風だが、最終的に謝玉に従う。謝玉は頭を下げて沈追を仕留めるよう依頼して最後にこう言った。

拜托了
ーどうか頼む

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第16話
謝玉

「拜托」は「お願いする」「お頼みする」と言った敬語表現。文末助詞の「了」は聞き手に対する催促や勧告の気分を表す。この気分を字幕では「どうか」で表していると思われる。

卓親子は沈追襲撃の際、景睿がその場にいたことをあえて謝玉に言わなかった。その後帰宅した蕭景睿にも釘を刺した。

林殊哥哥好看吗

元宵節(陰暦正月15日に夜のお祭りで提灯を見物したり団子を食べたりする)の夜。梅長蘇の屋敷にも色とりどりの提灯が飾られた。そのうちの一つである金魚の提灯を見ながら、梅長蘇は霓凰との思い出に浸る。まだ彼が「林殊」で、かつて霓凰と金魚の提灯を飾っていた時のことだ。思い出の中の霓凰が提灯を飾りながら林殊に言った。

林殊哥哥好看吗
ー林殊兄さん、きれい?

琅琊榜~麒麟の才子、風雲起こす~第16話
霓凰

「林殊哥哥」は「林殊兄さん」という呼びかけ、「好看」は男女を問わず人や事物に対して「きれいである」という意味で、ここでは金魚の提灯のことである。最後に疑問の文末助詞「吗」がついており、字幕はほぼ直訳である。

金魚の提灯の思い出に浸っていたら、ちょうどそこに霓凰が来た。彼女も思い出したのか、梅長蘇に会いたくなって来たらしい。しかし梅長蘇は用事で出かけるので、二人の時間は短かった。

梅長蘇の用事は、言豫津・蕭景睿と妙音坊(江左盟の配下が営む拠点。言豫津お気に入りの妓楼で、お気に入りの「宮羽」がいる。)に行って、宮羽が蕭景睿の誕生日会に出席できる流れにすること。久々に宗主(梅長蘇)に会えて嬉しいのを隠そうとしている宮羽がいじらしい。それにしても景睿の誕生日の雲行きがどんどん怪しくなっている。でもそれは全て梅長蘇の筋書き通りなのだ。

また、卓親子は沈追の屋敷を襲うが、甄平と列戦英によって阻まれ、卓青遥が重い傷を負って再度襲撃は失敗する。謝玉は、卓青遥を見舞わず襲撃失敗の話だけして治療中の卓青遥を見守る卓鼎風のもとを離れた。その様子に卓夫人が責めるような目で卓鼎風を睨むのも最もだ。謝玉最低。

🖌今回の気になる単語帳

左膀右臂 zuǒ bǎng yòu bì
左右の腕、転じて「最も頼りになる人」の意味。卓青遥が沈追を尾行していると黎綱と甄平が梅長蘇に報告する場面にで梅長蘇が沈追について語ったセリフから。字幕では「沈追は将来の靖王の右腕」と表現されていた。

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