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結婚5年目にしてようやく、旦那さんに素顔を見せられた日。

やっと。ようやく。
旦那さんに私の素顔を見せることができました。

ずっとなかったことにして、フタをしていた自分の過去の姿を見せることができました。



結婚して5年、出会ってからの期間も含めると6、7年ほど、私は旦那さんに素顔を見せたことがない。

今となっては、もう見せられないという表現の方が正しいかな。

結婚直前に二重整形をしたから。


旦那さんとの結婚を考えるようになった時、私は二重整形をすることを決意した。

そのことを相談すると、「しなくてもいいと思うけど、したいならいいよ。応援するよ。」と背中を押してくれて、人生で初めていただいた冬のボーナスを全額注ぎ込み、私は意を決して整形をした。



物心ついたころから、私は身内に「目が小さい目が小さい」とからかわれ続けた。大人が何人も笑っている中、私も合わせて笑うしかなかった。心の中では一人泣いていた。

「二重にする手術代出してあげるから、絶対やりなさい。これじゃお嫁に行けないよ。」と、真顔で言われることもあった。

目のことを言われるたび、その分だけ自信が削がれていき、元々少なかったのにおかげでマイナスにまで振り切って、中学生になるころまでには完全に写真嫌いな少女に仕上がっていた。


友達との写真もプリクラも、学生証の証明写真も、行事ごとの写真も、卒アルの写真も全部嫌いだった。精一杯気にしていないふりをしてた。

一生懸命笑っても、全然かわいくない。どうせ上手く写れない。わざわざかわいくないことを証明してくれるのが写真だった。

本当はみんなみたいにかわいく撮ってほしかった。高校生にもなると、周りの友達は自分が上手く写る術を持ち合わせている。だから自分なりに私も少し頑張ってみた。

今回こそ上手く笑えたかな。でも現実はいつも通り引きつった変な笑顔で。


最終的に、変顔で映るようになった。そうすればかわいいかかわいくないかということを考えずに済むから。

心の中はただただかなしかった。


ずっとずっと、小さくて厚ぼったい一重が嫌だった。

大人になって、アイプチの存在を知ったときからはもう手放せなくなった。

不器用だから上手くいかない日のほうが多く、半べそかきながら鏡に向かってひどい顔をしながら必死になって二重にしていた。早く起きても、いつも時間ギリギリでバタバタと家を出た。

何をしてても、「アイプチ取れてないかな」が頭から離れない。


旦那さんと一緒に過ごしていても、お風呂上がりは必ず二重にした。素顔を見せたら嫌われると思っていた。絶対に見られたくなかったから、一緒にお風呂なんて入れなかった。

お風呂上がりは湿気が多くて、特に二重にならない。焦って結局うまくいかなくて、お風呂上がりは「絶対顔見ないで!」と変な子になってた。旦那さんは「気にしなくていいのに」とずっと言ってくれていたけど、それでも素顔を見せることができないことが本当に苦しかった。


「結婚しても毎日こんな気持ちにならなきゃいけないのは絶対やだ。もうこんなのやだよ…」

自分の顔を憎み、本気で泣いた。


そして決意した。

「二重にしよう。」


無事に二重になったあと、
偽りだけど、だとしてもこれで隠さず向き合える、そう思った。すごく嬉しかったし、長年の肩の荷が降りたような気がした。

だからこそ余計に絶対に過去の私を見られてはいけないという気持ちが強くなり、アルバムは絶対見ないように伝えていたし、自分で見返すこともしなかった。

二重にしても見せないようにしても、それでもやっぱり心が完全に晴れることはなく、「後ろめたさ」はずっと心に残り続けた。



今なら見せられるかもしれない。ラジオのネタにしたら見せられるかもしれない。先日ふとそう思えた瞬間があった。何年か越しの心の変化を感じた。


そしてついに、勇気を出して見せることができた。

私の素顔を見た後も、旦那さんは1ミリも何も変わらない。

ただやっぱり何度も「目ちっちゃ!」とは言われたけど。

長年苦しめられた言葉ではあるからやっぱり少し嫌な気持ちにはなったけど、でも小さいことを家族のように責めたりはしなかった。


それよりも、何気なく言った旦那さんの

「かわいいじゃん」

その言葉が、今まで否定され続けてできた傷を全て癒してくれるくらいの威力があって、ほっとした。すごく嬉しかった。

私の全てを包み込んでくれていることに心から安心した。

見せられてよかった。


私自身も、改めて久しぶりに見た過去の私は、思ってたより悪くないかもって思えたし、今回見せたことで自分でも自分を少しばかり認めることができていること気がついた。


自分の顔は、今でも好きじゃない。二重にしても、目はちっちゃいままだし。

できることなら石原さとみになりたい…!笑
「かわいい」「きれい」と言われる人の顔にはこれからもずっと憧れると思う。妬ましく思って落ち込む日もあると思う。


でもやっぱり、「自分の顔も、悪くないじゃん。」って思っていたい。




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