月記(2023.07)
7月のはなし。
〔写真:Canon AE-1 & lomography babylon13〕
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7月2日。重い扉を開けると、『moment』という曲が鳴っていた。
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小さいころから高円寺にいる人が羨ましかった。高架下にはギターを弾く人達がいた。僕はその前を自転車で通り過ぎていた。いつの間にか僕はギターを弾くようになり、そうして高架下の人たちの強さを知った。高円寺にいる人のなにが羨ましかったのか、歳を重ねるたびに学んでいる。
小さいころから高円寺にライブハウスがあることは知っていた。入ったことはなかったし、なんとなく怖いイメージがあった。はじめて行ったライブハウスは高円寺ではなかったけど、イメージ通り怖かった。
高円寺のライブハウスで、インターネット越しに出会った音楽を聴いた。インターネットの向こうにいた人から「ライブハウスに来た、っていう時点ですごいよ」と言われた。
部屋でインターネットを見ている自分よ。意外に思うかもしれないけど、お前はある時期から、自分のために旅をし始める。時間はかかるけど、北海道にも沖縄にも行く。そうやって自分の町に帰ってこい。東京の空気の味がわかるようになる。美味いかどうかは知らん。
小さいころの自分よ。ライブハウスは怖い。お前のイメージする通り、お前にとって怖いものがたくさんあるし、たぶんそれはずっと怖い。でもそこには、お前がワクワクするものがある。ビビりながらでいいから、そのやたら重い扉を少しずつ開けていけばいい。路上よりは気楽だろ、たぶん。
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『君たちはどう生きるか』を観た。小さいころ、映画館に『千と千尋の神隠し』見に行った覚えがある。宮崎駿という人について細かいことは知らない。話題になったドキュメンタリーも、キャプチャされてインターネットを漂った画像のでしか知らない。ジブリ作品を知らないわけではないが、知ってるとは言えない。たまたま人生の時期がジブリ作品と被ったというだけ。そういう人でも、つい映画館に足を運んでしまったりする。そういうことが起こるから、こういう映画が世に出てきてくれる。そういう話なんだと思う。たぶん。ネタバレでもなんでもないよ。
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siraphのライブを見に行った。toughだった。この話はまた今度。
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7月26日。重い扉を開けると、『no title』という曲が鳴っていた。
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音楽ばっかり鳴ってるイベントに行った。
これが僕の「reaction」……。
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