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月記(2021.05)


5月の記録。


01

横浜でMaison book girlを見た。天井が低いライブハウスのずっと後ろ、たくさんの人の頭越しに見た「townscape」に、なにかとても美しいものを見た。四人の姿は殆ど見えなかったというのに。

夜、十字架が立った。今になって思えば、ここでもまたひとつ覚悟をしていたのかもしれない。横殴りの雷雨だった。


02

一瞬しかない2周年記念ライブ。最初の挨拶とMCで、語りすぎでしょうとツッコみたくなるくらい、ステージに立つ想いを語ってくれた。感染症の流行による影響を強く受けてもなお、それでもステージに立とうとする理由。彼女たちの言葉は、結構しっかりと心に響いてくるものが多い。それでいて、バラエティ豊かな楽曲群に、パフォーマンスのもうひとつの軸とすらいえるMC。取っ散らかっているように思えて、不思議なまとまりも感じる、面白いグループだ。


03

月曜日の夜21時に一時間だけ現れる不思議なベーカリーがある。

そこで、「アイドル」という存在についての話を聴いた。直接会ったこともない、画面の向こう側にいる人を、何年だって想うことができる、不思議な「アイドル」という存在。

2021年現在、「アイドル」という言葉が指す対象は、巨大な雲のように捉えどころがなくなってしまっているだろう。「画面の向こう側にいる」からといって、「手が届かない」わけでもなくなってしまった。少なくとも、僕が「アイドル」という言葉が取り巻く界隈に足を踏み入れたときには、すでに「アイドル」は「会いにいける」存在になっていた。

だからこそ、僕にとって、想えども手が届かない存在がいただろうか、ということをふと考えた。ひとまずの結論として、BUMP OF CHICKENの藤原基央さんが当てはまるだろう、と考えた。僕がバンドに憧れて楽器をはじめたきっかけは、バンプだ。僕を知ってくれている人でも、もしかしたらあまりイメージがないかもしれない。それは「ユグドラシル」以後についてしっかり咀嚼できていないままで、現在においてあまりまともな話ができないという理由があったりする。僕はバンプのライブを画面越しにしか見たことがない。それでも未だに時折、リュックの中に「ダイヤモンド」を見つけることがある。


04

異常空間Z。日比谷に、NUMBER GIRLとZAZEN BOYSが鳴り響いた。音楽なめるな。


07

表現と経済について考えていた。


08

長らく関わっている案件が、大きく進展した。


12

クロスノエシス3rdワンマンライブ「Space」を見た。クロスノエシスには、つい夢を見てしまう。このライブについては改めてまとめて何かを書きたい気持ちがある。ひとつだけ言うなら、連続して披露された「翼より」と「VENOM」の流れに、清濁併せ呑むような、クロスノエシスの世界の象徴を見た気がした。

異なるライブの動画だが、かっこいいから見て欲しい。


16

15年前のことを思い出していた。古町で。


20

矢川葵さんの写真集「See the Light」が届いた。眩しかった。最後の言葉は心に刻んだ。


21

一瞬しかない2周年記念のチェキが届いた。コメントカードを一緒につけてくれたりする、結構な贅沢品である。その中で、銀海さんが僕のInstagramを褒めてくれた。心の底から嬉しさがこみ上げてきた。自分でやっておいてではあるが、決してキラキラしたものではないし、人を選ぶだろうなと思いつつも、そのぶん自分はよく出ているな、と思っている。だからこそ、それを良いと感じてくれる人の声を貰えると、無邪気に喜んでしまう。

写真をはじめたきっかけもブクガだった。スマホよりも綺麗に彼女たちを撮りたいと思ったから。そしていつの間にか、写真撮影という行為自体がどんどん楽しくなり、ツアーで色んな土地に行くようにもなり、旅行記的な意味合いでインスタの投稿をはじめた。投稿するときは色々考えたりもして、ペースは決して速くはないが、写真は日々撮っている。すっかり生活の一部に溶け込んでしまった。


22

リリスリバース現体制最終公演。会場の構造を活かして、ギャラリーのように展示をするというのはとても素敵だった。意外と前のほうで見ることができ、メンバーの表情も捉えることができた。リリスリのライブは、一瞬の動きにとてつもない熱量や鋭さを感じることがある。激しい曲がよく似合う。一方で、僕は少しスローな印象の「アンビバレンス」が好きなので、セットリストにあって嬉しかった。こうした曲を楽しめるのも、ワンマンならではだろう。新体制も遅くなりすぎないうちに見たい。

RAY2周年記念ワンマン。スピーカー前あたりで隙間から見ていたのだが、内山さんといやに目が合う気がして、しばらくカメラを向けることを忘れていた。ふとそれに気づいてカメラを向け、シャッターを切って、カメラを下ろしたとき、更に笑ってくれたように感じた。全部妄想かもしれない。このライブはメンバーソロパートも含み、3年目への決意表明の意味合いも持っていた。これに関しても、ここで簡単にまとめてしまうのは勿体ないくらいのものだったので、改めて何かを書きたい。


25

ヤなことそっとミュート新体制お披露目ライブ「Dawning」のアーカイブを見た。色々な気持ちはあったのだが、やはりというか、ヤナミューのライブはかっこよかった。少し怖いくらいに、思い知らされた。彩華さんの声は、一花さんの声と相性がいいように感じた。二人がコーラスするときの響きは、これまでにない質感だった。こちらも、遅くならないうちに見に行きたい。


28

ひとつ、大事なnoteを書き終えた。

想像以上に、目を通してくれた人がいた。大袈裟ではなく、僕はブクガに、一度生き返らせてもらった。そしてこれは少し厚かましいが、今こうして僕が動いていることが、ブクガという活動が、この世界に及ぼした影響の、ひとつの証明となるのであれば、と思う。


30

Maison book girlが活動を終了した。

僕は、生きようと思っている。



・今月あたらしく知った音楽


・今月なつかしんだ音楽