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【絶望】先の見えない日本で若者が幸せな理由【絶望の国の幸福な若者たち】

今日は古市さんの絶望の国の幸福な若者たちについて
書いていきます

この本は2011年の東日本大震災があった直後に書かれたものです

10年近く前の本になりますが
内容は私のような現代の若者が読んでも
違和感がなく読むことが出来ました

革命より近くの幸せ

本書には俳優の佐藤健さんとのインタビューも掲載されていて
その中でもし幕末に生きれるとしても
住むなら現代の方がいいという発言があります

ひとを殺して革命を起こさないといけない時代よりも
友達と1泊2日でバーベキューをする身近な幸せを味わえる
現代の方が生きていて楽しいという考え方は
とても共感できましたし

今の若者は佐藤さんのように
革命を起こすよりも身近な人とのコミュニケーションや
小さくても自分が幸せを感じられることを
重視している人が多いと思います

今の時代ならスマホやPS4などの
娯楽としてのゲームとかを無理なく買える経済力と
それを一緒に楽しめるつながりがあれば
だいたいのひとは幸せという古市さんの考え方にも
共感できました

さらにここから自分達が不快感なく生きていけるお金さえ渡して
後は娯楽と友人さえあれば暴動が起きないという
考え方も面白いなと感じました

実際僕は生活費などは最低限に抑えて
贅沢はしていませんが
娯楽とつながりがあるので毎日楽しく過ごせています
暴動を起こすことも考えていません

高級ブランドや車、家にお金を使うよりも
友達と一緒に旅行に行ったりするのに
お金を使うことに価値を重視しているのが
今の若者だと私は思います

満足だが不安はある若者

この本が書かれた2010年の時点で
20代の若者は7割近く生活に満足しており
他の世代からは不幸だといわれている
若者像とは少しずれた結果になっている

ただその反面不安を感じている割合も6割と高い結果になっていて
頭をからっぽでしあわせを感じているわけではないのがわかります

そしてこの不安はあるがしあわせを
若者たちが感じられている理由を説明した
元京都大学教授の大澤さんの説が個人的には面白かったです

その説とは
人が今自分は幸福かと聞かれた時に
不幸だと答える人は 
今は不幸ではあるが将来はより幸せになる希望を持っている
幸福だと答える人は
自分がこれ以上の幸福を得ることはないと考えている といった
考えでなるほどと思いました

実際体力も衰えて出来ることも年々減っていく高齢者が
調査で幸福度は高いという結果があり

これは大澤さんの説を使えば
自分の将来はこれ以上よくなることはなく
衰えていく一方だということを知っているから
現状の生活に満足している人が多くなるのである

そして今を生きる若者たちは
高齢者と同じように自分たちの人生がこれ以上はよくなることはない
今の生活が自分の最高点であると考えており
幸福だと答える割合が高い

これは日本の将来に絶望している点が
個人的には大きいと考えています

終身雇用が守られるかもわからない
年金がもらえるかもわからない
自分の仕事が将来まで残っているのかわからない

何も見通しが立たない現代で
未来は必ず明るいと言い切れる若者が
少なくなってしまうのは仕方のないことではあると思います

それでも生きるなら現代でよかった

不安も感じる現代ですが
それでも他の時代と比べた時に
住むならやはり現代が一番いいと私は思います

戦争で命を落としたり
こころは豊かだがなにもない戦後
24時間働き詰めの高度経済成長期やバブル崩壊を味わいたいか

イエスかノーと聞かれたら
迷わずノーの答えると思います

今の私には
必要なインフラが整っていて
ものも持っている今の時代に生きられていることは
本当に恵まれているなと思うプラスの感情と
これからの日本に絶望するマイナスの感情
二つの感情が入り混じっている形になっています

そして私と同じことを考えている同世代の人は
幸福を感じている7割と同じぐらいいるんじゃないとも思います

古市さんがタイトルにつけた絶望の国の幸福な若者たちは
10年たっても変わらず使い続けられる若者評で
現状を表すのにぴったりだと感じます

この本では右翼や左翼、ナショナリズムなど
ふだんではとっかかりづらい視点からも
若者論を語ってくれているので
その点でも勉強になると思います

私と同じように
絶望の国に住んでいるといわれるが
問題なく幸福を感じていて
周りの考え方との違和感を感じている人は

この本を読むことで
自分の中の違和感をなくすことが出来ると思うので
ぜひ手に取ってみてほしいです

今ならKindleの読む放題対象になっています
登録して1か月以内に退会すれば0円で読めるし
気に入ればそのままサービスを使えばいいので
まだ試してない人はぜひお試しください

ここまで読んでくださりありがとうございました(*´▽`*)


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