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加藤諦三さんが説く「うさぎとかめの関係」

生き方に迷ったとき、加藤諦三さんの著書にたくさん助けられました。

最近、特に感じていることがあります。

加藤さんの本を読んだことがある人、ヘビーユーザーだった人が周囲に多いという事実。

数百冊に及ぶ本を出しておられる加藤さんは、一貫して生きづらさを感じる人に向けて発信されているように思います。

作家としての活動だけではなく、『テレフォン人生相談』といったご自分の語り掛けによるアウトプットも、たくさんされている加藤さん。

今朝、早く目覚めたのでYouTubeで「加藤諦三の幸福論~何が人を幸せにするのか~」を聞いておりました。

色々、考えさせられる示唆に富んだ話が満載で60分、一気に拝聴しました。

とりわけ興味深かったのが、「うさぎとかめ」の話。

一般的に「うさぎとかめ」は、自分の能力を過信し油断したうさぎよりも、こつこつと諦めずに積み上げて勝利するかめのスタンスに見習うべき教訓があるという寓話として知られています。

加藤さんは「そもそも、亀と競走をしようとするうさぎに問題がある」と、おっしゃいます。

そして「亀と競走をしようと浜辺に出てきた、うさぎはうさぎ社会で上手く暮らせていなかった可能性が高い」と続けられました。

この童話に出てくる亀は、リクガメではなく水棲の亀が陸に上がってトコトコ歩いていたと思われますが、加藤さん曰く「亀はうさぎの挑発に乗る必要がない」とのこと。

童謡の歌詞の引用になり、恐縮ですが、うさぎは「どうして、そんなにのろいのか?」という呪いのような言葉で亀を挑発します。

陸はうさぎのテリトリーで、水中は亀のテリトリー。各々の領域で暮らしているのが自然なのに、うさぎは亀を自分の生活環境である陸に上げて、勝負を仕掛けます(まるで異種格闘技戦ですね、笑)。

ここで「いやそもそも自分は、うさぎさんと勝負する気はないんですよ」と断ることの重要性を加藤さんは説かれます。

自己不在で他者に気に入られようとする姿勢がしみついていると、相手の不当な要求に「NO!」と言うことが困難に。

うさぎと亀のやりとりは、交流分析の心理ゲームに近い感じもしますね。

思えば過去に「へえ、逃げるんですね」「やらないんだ。ここで勝負しないと終わりなのに」「残念な人ですね」など、挑発的な言葉で自分のテリトリーに誘い込もうとしてくる人達がいました。

若き日の僕は、その挑発に乗って後々、大変な目に遭ったことが結構多かったように思います。

こういう挑発を仕掛ける人間が、近い距離におり、その頻度が高いことは辛いものです。

自らの地盤を自覚すること。
そして心理的ゲームを仕掛けてくる相手の精神が健康ではないと知るのは大事です。

自戒を込めて書きますが、当人は自分のことを健全だと思い、相手のことを不健全だと感じていることは往々にしてありますね。

先日投稿した「第一印象のざわざわ感を無視すると、取返しがつかないことに…」という記事

で、最初の直感を大事にすることが重要と書きましたが、インスピレーションというのは「この人と関わると、後でロクなことがないよ!」と知らせてくれているアラートのようなもの。

加藤さんの動画を見ながら「うさぎ的人間が仕掛ける挑発の意図を理解し、領域侵犯されないよう注意しながら今後も生きていきたい」と、強く思いました。



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