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HSPにとっての地獄とは「大勢の人が集まり高頻度で顔を合わす環境」なり

「ああ~クソが! なんでやねん!!」

びくっとしながら、声の主である左隣の同僚へ目を移す。

彼は血走った目でバン!バン!と何度もマウスを机に叩きつけた後、頭をかきむしる。

何のミスかは知らない。だがどうやら彼にとって致命的なミスをしたようだ。

「また始まった…」と、僕は心の中でつぶやく。

会社に勤めていたとき、こういう光景が日常茶飯事だった。

彼が度々口にしていたのは「クソが」「アホか」「〇ねや」など。

なにせ罵る言葉が多かった。

いつも眉間に皺が寄せている彼は、ドアを思いっきり締めるタイプだった。

隣の席で仕事をしている僕は、ヘッドフォンをしていても聞こえてくる彼の絶叫に悩んでいた。

僕は近くに不機嫌な人がいるだけで、いや~な気持ちになりすぐにテンションが下がる。

上機嫌も不機嫌も平等にもらうのが特性なのだ。

社会性を身につけた人類は、集団で暮らすという形をずっととってきた。

学校、会社など今でも集団生活は続いている。

パワハラ、モラハラ、いじめ、虐待などネガティブなニュースが日々報道される。

決めつけてはいけないし、もちろんこの後、語ることが100%ではない。

しかし最近、

・人がたくさん集まる環境
・高い頻度で顔を合わす

という条件はともすれば地獄を生み出しかねないと思っている。

ハラスメントが発生するのは、たいてい人が複数集まる閉鎖空間だ。

一期一会なら、しがらみが生まれづらい。

しかし、高い頻度で同じ人間と顔を合わせ続けると、距離と関係性が変わり、因縁が生まれる。

集団になると多数の利害がバッティングするので、いざこざができやすい。

もちろん、集団という環境には好きな人、面白い人、優しい人、気の合う人と知り合えるというメリットもあるのだが、それでもデメリットが大きすぎると感じる。

内向型で「人との関わりを増やしすぎず、生きていきたい」と感じている人は、少なくないだろう。

もっと多くの内向的な人が「今よりしがらみの少ない働き方をできたら、笑顔が増えるのに」と切に願う。

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