日本大手菓子製造メーカーである森永製菓株式会社の財務諸表(第176期 第1四半期)を見てみる

「森永製菓の純利益35%増に 24年3月期、株式を2分割」という記事が目についたので、森永製菓株式会社をEDINETで調べてみることにした。

・四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS

まずは「貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、362億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、304億円と減少している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、237億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、255億円と減少している。次に商品及び製品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、163億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、171億円と減少している。次に原材料及び貯蔵品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、147億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、151億円と増加している。次に仕掛品の額が少ないことが気になった。今回だけか?次に建物及び構築物(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、300億5000万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、296億7200万円と減少している。次に機械装置及び運搬具(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、286億2400万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、280億1500万円と減少している。次に土地(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、207億3400万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、207億4400万円と増加している。次にソフトウエア(無形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億9200万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、2億200万円と増加している。次に投資有価証券(投資その他の資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、101億6700万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、109億9900万円と増加している。

次に負債の部。支払手形及び買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、227億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、245億円と増加している。次に未払金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、101億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、106億円と増加している。次に社債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、90億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、90億円と変化なし。次に長期借入金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、100億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、100億円と変化なし。そして純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2023年3月31日)が、833億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、782億円と減少しているので、当第1四半期連結会計期間は稼いでいない。当第1四半期連結会計期間の負債合計(843億円)と純資産合計(1210億円)のバランスを見ると純資産合計が上回る。

四半期連結損益計算書

次に損益計算書(PL)。まずは売上高は、前第1四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、468億円だったのに対し当第1四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、510億円と増加している。次に売上原価は、前第1四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、272億円だったのに対し当第1四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、298億円と増加している。次に営業利益は、前第1四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、46億円だったのに対し当第1四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、58億円と増加しているので、当第1四半期連結累計期間の営業の調子はよかったようだ。次に四半期純利益は、前第1四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、34億円だったのに対し当第1四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、43億円と増加する結果となっている。最後に報告書を見ると、物価高の進行が消費者心理に影響を与えるなどにより事業を取り巻く環境は不確実な状況が続く。菓子食品事業では、ビスケットカテゴリーではブランド全体で過去最高の売上高を記録。キャンディカテゴリーでも好調に推移しているようだ。チョコレートカテゴリーでは、「カレ・ド・ショコラ」は、プレミアムラインの新商品発売が寄与し、「ダース」については、新たな喫食シーンを獲得する新商品の発売により、それぞれ前年同期実績を上回る。「チョコボール」は好調に推移したが、一部商品の終売などが影響し、前年同期実績を下回る。食品カテゴリーでは「森永甘酒」は前年同期実績並み、「森永ココア」は前年同期実績を下回る。冷菓事業ではブランドの価値である“パリパリ”(音、食感)を強化。品質リニューアルを行う。また、パリパリ品質を実現する鮮度マーケティングの取組みを幅広く訴求するプロモーション展開も奏功し好調に推移。他の商品では好調に推移しているものもあれば苦戦したものもある。in事業では多様化する消費者ニーズに対してターゲット毎に飲用シーンの訴求に取り組み、購入率が拡大。「inバー」は、プロテイン摂取手段の多様化による競争環境の激化が続く中TVCMでブランド認知拡大を図り、前年同期実績を上回る。通販事業では「おいしいコラーゲンドリンク」は価格改定により一時的に解約が発生。だが定期顧客数を堅調に伸ばし、売上高は前年同期実績を上回る。青汁商品も着実に定期顧客数を増やし売上高を拡大。事業子会社では、㈱アントステで量り売りや催事向けのギフト商品の販売が好調に推移。また大手量販店の銘店コーナーへの出店の増加で、売上高は前年同期実績を上回るなど。


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