機能性材料や電子部品を製造,販売しているデクセリアルズ株式会社の財務諸表(第12期第1四半期)を見てみる

今回はデクセリアルズ株式会社という機能性材料や電子部品を製造,販売している以前はソニーグループの一員で2012年(平成24年)9月に持株会社に売却された会社をEDINETで調べてみることにした。

・四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS

まずは「貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、292億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、286億円と減少している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、131億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、142億円と増加している。次に電子記録債権(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、3億4200万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、3億2900万円と減少している。が、手形・小切手の電子化加速 取引先の生産性高めるという記事も公開されているので、今後は電子記録債権が増えていくのか気になる。次に商品及び製品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、41億1100万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、41億7500万円と増加している。次にその他(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、51億3300万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、23億6400万円と減少している。その他が気になる。次に建物及び構築物(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、137億3200万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、136億800万円と減少している。次に機械装置及び運搬具(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、71億6700万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、69億8500万円と減少している。次に建設仮勘定(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、66億4600万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、71億9600万円と増加している。次にのれん(無形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、214億4400万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、208億7300万円と増加している。過去に持株会社に売却されたことなどが影響している可能性。次に特許権(無形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、6億9500万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、6億5600万円と減少している。意外と少ないという印象、特許の使用料よりも機能性材料や電子部品を製造,販売を主としている可能性。

次に負債の部。1年内返済予定の長期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、65億6000万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、65億6100万円と微増。次に未払金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、78億1700万円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、61億4500万円と減少している。次に支払手形及び買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、59億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、68億円と増加している。次に未払法人税等(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、47億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、9億円と減少している。次に固定負債(長期借入金)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、111億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、99億円と減少している。次に固定負債(長期借入金)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、111億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、99億円と減少している。そして純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2023年3月31日)が、526億円だったのに対し、当第1四半期連結会計期間(2023年6月30日)は、423億円と減少しているので、当第1四半期連結会計期間は稼いでいない。当第1四半期連結会計期間の負債合計(502億円)と純資産合計(743億円)のバランスを見ると、純資産が上回っているので、今のところは経営に問題はなさそうである。

・四半期連結損益計算書

次に損益計算書(PL)。まずは売上高は、前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、267億円だったのに対し、当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、208億円と増加している。次に売上高は、前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、132億円だったのに対し、当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、104億円と減少している。次に営業利益は、前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、83億円だったのに対し、当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、48億円と減少しているので、当第1四半期連結累計期間の営業の調子は悪かったようだ。次に為替差損(営業外費用)は、前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、11億円だったのに対し、当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、2億円と減少している。為替レートの変動により生じた損失が前第1四半期連結累計期間より減少しているので、海外での販売は回復するのか?次に四半期純利益は、前第1四半期連結累計期間(自 2022年4月1日 至 2022年6月30日)が、46億円だったのに対し、当第1四半期連結累計期間(自 2023年4月1日 至 2023年6月30日)は、32億円と減少する結果となった。最後に報告書を見ると各事業で減収が見られるものの、電子材料部品事業では異方性導電膜(ACF)カテゴリーで中華圏スマートフォン向け製品の販売数量増加により増収となっているので、部品は海外に販売していく可能性があるがどうなのだろうか。


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