コンタクトレンズメーカーである株式会社メニコンの財務諸表(第67期第2四半期)を見てみる

「8年連続で最高益更新 メニコン 定額サービスが順調 今期も増収増益予想 26年3月期、売上高1400億円達成へ」という記事が目についたので、株式会社メニコンをEDINETで調べることにした。株式会社メニコンは、コンタクトレンズメーカーであるが、1992年に設立された貿易会社である。

四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS

まずは「四半期連結貸借対照表,バランスシート/BS」。大きな数字と気になるものに着目する。資産の部から。まず現金及び預金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、412億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、498億円と増加している。次に受取手形及び売掛金(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、124億1100万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、135億400万円と増加している。次に商品及び製品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、127億4600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、131億6300万円と増加している。次に原材料及び貯蔵品(流動資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、34億400万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、39億500万円と増加している。次に有形固定資産建物及び構築物(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、153億4000万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、185億4400万円と増加している。次に機械装置及び運搬具(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、103億2400万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、108億1700万円と増加している。次に建設仮勘定(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、191億6300万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、278億5600万円と増加している。次に土地(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、49億9600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、48億5000万円と減少している。次に使用権資産(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、41億3600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、41億円と減少している。次に工具、器具及び備品(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、16億5900万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、18億2900万円と増加している。次にリース資産(純額)(有形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、14億7400万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、13億6800万円と減少している。次にのれん(無形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、23億6800万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、22億1000万円と減少している。次に特許権(無形固定資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、3億5700万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、3億1300万円と減少している。次に繰延税金資産(投資その他の資産)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、25億6700万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、29億2900万円と増加している。

次に負債の部。支払手形及び買掛金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、56億900万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、60億8400万円と増加している。次に未払金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、55億1700万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、34億800万円と減少している。次に賞与引当金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、19億6700万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、19億2700万円と減少している。次に未払法人税等(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、15億600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、17億6600万円と増加している。次に1年内返済予定の長期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、14億8800万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、13億2800万円と減少している。次にリース債務(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、13億100万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、14億300万円と増加している。次に1年内償還予定の社債(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、7億2600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、3億9600万円と増加している。次に短期借入金(流動負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、1億2600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、1億8300万円と増加している。次に転換社債型新株予約権付社債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、229億3600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、229億5400万円と増加している。次に社債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、165億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、364億1600万円と増加している。次に長期借入金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、59億3600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、51億6500万円と減少している。次にリース債務(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、45億6600万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、43億6100万円と減少している。次に長期未払金(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、12億3200万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、12億4300万円と増加している。次に繰延税金負債(固定負債)で前連結会計年度(2023年3月31日)が、12億5800万円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、14億2200万円と増加している。そして純資産の部で利益剰余金。前連結会計年度(2023年3月31日)が、581億円だったのに対し、当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)は、595億円と増加しているので、稼いでいる。当第2四半期連結会計期間(2023年9月30日)の負債合計(960億円)と純資産合計(793億円)のバランスをみると、負債合計が上回る。

四半期連結損益計算書

次に損益計算書(PL)。まずは売上高は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が541億円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は581億円と増加している。次に売上原価は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が248億円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は276億円と増加している。次に営業利益は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が68億円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は52億円と減少しているので、当第2四半期連結累計期間の営業の調子は悪かったようだ。次に四半期純利益は前第2四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年9月30日)が42億円だったのに対し当第2四半期連結累計期間 (自 2023年4月1日 至 2023年9月30日)は33億円と減少する結果
となっている。

次に為替差益(営業外収益)と為替差損(営業外費用)が発生していたので、過去の報告書を遡って調べることにした。2019年4月1日から2023年9月30日までをトータルすると、為替差損の額が大きい。最後に報告書をみると、国内コンタクトレンズ市場は、行動制限の緩和に伴う外出機会の増加等により需要が伸長。また近視人口の増加等を背景に、1日使い捨てコンタクトレンズの需要が依然拡大。使用者の高年齢化による遠近両用コンタクトレンズの需要拡大。国内ビジョンケア事業はシェア拡大会員数の拡大及び顧客のロイヤルカスタマー化を方針として活動。1日使い捨てコンタクトレンズは、一部の製品で供給量が需要の伸長に対して十分ではない状況が継続。供給量の増加に向けて生産設備の投資等を継続。海外コンタクトレンズ市場は、世界的なインフレの長期化やサプライチェーンの不安定化の影響はあるが市場全体では需要は拡大傾向。中国では、新型コロナウイルス感染症の影響緩和に伴い、コンタクトレンズ関連商品の消費も回復傾向。欧州及び北米は、コンタクトレンズ及びケア用品の需要は拡大傾向が継続。海外売上高は、主に欧州及び北米での1日使い捨てコンタクトレンズの販売や、中国でのオルソケラトロジーレンズの販売が堅調に推移し増加。国内売上高は平均顧客単価の高い1日使い捨てコンタクトレンズの会員数が伸長したことで増加。といったことが書かれており、ヘルスケア・ライフケア事業や食品ビジネスの海外販売も行っている。競合であると推測される「コンタクトレンズメーカーである株式会社シンシアの財務諸表(第16期第3四半期)を見てみる」では、経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析において「取り巻く環境は厳しい状況」といったことが書かれていたが、株式会社メニコンの経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(報告書)では、そのようなことは書かれていなかったことが個人的に気になった。


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