#悪役令嬢の中の人 をおすすめしたい
『悪役令嬢の中の人~断罪された転生者のため嘘つきヒロインに復讐いたします~』
漫画:白梅ナズナ/原作:まきぶろ/キャラクターデザイン:紫 真依
上記作品について語らせていただきます。
最近流行っていますよね、悪役令嬢もの。
悪役令嬢が婚約破棄され断罪され、
①幼い頃に巻き戻って断罪ルートを免れる、ざまぁする
②隣国の王太子とかと結婚する
③悠々自適に過ごす
④ゲームのプレイヤーだったはずなのに悪役令嬢に転生
的なパターンが多いかな?と思うのですが
悪役令嬢の中の人は"違う"んです。
どう違うのか、何故私がここまでおすすめしたいのか、
勝手にご紹介していきます。
まずもって
私は悪役が好きです。
強気なところや自分の正義を貫こうとするところ、何かしらの闇を抱えているところ等が
非常に刺さるのでツイステなんかドツボですね。
いやそんなことはさておき、悪役ってなんか美男美女多いですよね。
そんな自信に満ち溢れている強いところが惹かれるんだと思います。
なので悪役令嬢と見るや否やすぐ飛んで読みに行ってしまいます。
この作品との出会いもそんな感じでした。
あらすじ(忙しい人向け)
悪役令嬢の体に日本人の女の子が入っちゃった!
ってかここって私がプレイしてたゲームの世界で、私は悪役令嬢!?
だけど私は悪役になるつもりもない!みんなを幸せにしたい!
そのためには努力は一切惜しまない!
そんなところに、ゲームのヒロインが学園に転入してきてもう大変!
なんやかんやあって、悪役令嬢が意識を取り戻し、復讐が始まる──────!!!
あらすじ(もうちょい詳しめに)
ざっくり言うと、悪役令嬢(レミリア)が、とあることから日本人の女の子(エミ)に体を奪われて?しまう…?
というか悪役令嬢レミリアの体にエミの意識が入ってしまい、
レミリアはエミの生活を眺めたりエミの記憶や知識を覗けるという
本当に"中の人"という感じ。
※エミが奪おうとしたわけではない
いわゆる、ルームシェア的な……?(お互いの意思疎通は出来ないけれど……)
レミリアの体(中身はエミ)(本来のレミリアはエミの視界を共有して見たり、エミの記憶を見たりできる。という感じ。
(うまく説明ができない)
ちなみに、レミリアはエミの世界でエミがプレイしていた乙女ゲームです。
エミはレミリアが推しでした。
そんで心優しきエミ(体はレミリア)が本来はヒロインが救うキャラの心の闇を溶かしていき、
周りからの好感度を得てしまう、と言えばいいのか……
エミの人柄の良さが出て、単純に周りから好かれていきます。
というかレミリアも最初から悪役令嬢だった訳ではないのです。
ヒロインが出てきてから歯車が狂い出してしまうわけですが……。
エミはプレイしていた恋愛ゲームの中の世界のレミリアになったことを知り、
「私はゲームのレミリアのように悪事を働く気はない。むしろレミリアが推しだから幸せになってほしい」
という思いから、貴族令嬢として使える資源を全て鍛錬に費やし、日々魔物と戦い、自己研鑽に勤しむ訳です。
愛ですよね……。
ゲームの中では「育成ボタン」をポチーで良かったものが、現実でどう素材を使うのか!?
と試行錯誤したり、
魔物を倒して得られる「魔晶石」は、ゲームではガチャや育成速度向上などに使われるものですが、
エミはその全てを自分の育成に使います。
レミリアを幸せにさせたいがために。
魔物を倒す→石で回復→魔物を倒す……の無限ループ。
所謂、育成周回ってやつですかね。
本来、魔晶石は神からの訓示を得るために使われるものであり、
鍛錬に使われることは異端な使い方だそうですが……。
魔術も剣術も常に鍛錬を行い、とても才能に溢れ目新しい商品(現代で言うドライヤーなど)を開発したり、
レミリアはそもそも「公式チート」と言われるくらい才能に恵まれているキャラなので
エミはそれを有効活用し、レミリアの幸せ、そして周りのキャラの幸せも守りたい一心でひたすら努力します。
そもそもエミは本来の人生で両親や家族から愛されて育っているので、
本来のレミリア(ゲームの中で)は愛情など知らずに育ってしまい、悪役令嬢となってしまうのですが、
エミは愛情をきちんと受けているので、レミリアの両親から愛情が得られなくても特に気にする様子はない。
そして今はエミの中にいるレミリアも、エミからの愛情を受けており、
「愛情を知らない悪役令嬢」は存在しなくなっているのです。
エミはまさに「聖女」と言われるに相応しい淑女として育っていくのですが、
学園に入学するあたりで、ゲームの正ヒロイン「星の乙女」であるピナが入学してきます。
ゲームで言う主人公(プレイヤー、ヒロイン)ですね。
この星の乙女(笑)がまあゲスい。
ピナも転生者で、同じく転生者(?)であるエミに敵意を持ちます。
そしてこいつの策略のせいで心優しきエミは次々と傷付けられてしまい、
ありもしない嫌がらせ等をエミがしたかのように捏造し、
ついに婚約者から婚約破棄を言い渡されてしまいます。
エミは全てに絶望してしまう。
そこで、今までエミの中にいたレミリアがレミリアとして意識を取り戻します。
エミはレミリアの中で傷付き、眠りについている状態。
そしてレミリアはエミの記憶の中にいた頃、ゲームの流れや攻略などを覗き見て理解していたため、
「心優しきエミ」にも「愛を知らなかったレミリア」にもできない 、
「愛を知ったレミリア」として、復讐劇を始めていきます。
言うなれば"愛を知った悪役令嬢が、愛してくれた人のために復讐を繰り広げる"
そんなお話です。
エミを陥れたピナはもちろん、今までエミに散々救われてきたはずのキャラ(攻略キャラ)たちさえエミを裏切り、
ピナの罪の捏造に関わった者たち、エミ(レミリア)を眼中にも入れなかった親、
レミリアはその全てに復讐します。
ピナについては「生きたまま地獄を味わわせる」とまでの深い憎悪。
それもこれも全ては、大好きなエミのために。
今は自分の中で深く傷つき眠っているエミが安心して暮らせる世界を作るため、
レミリアは一つ、また一つと用意周到に復讐を進めていきます。
物語の要所要所に「エミならきっとこうする」「エミだったらこう思う」と
本当にエミのためを思った行動が多く感動します。
なによりレミリアのエミへの解像度が高い……!
それもそう、およそ11年間共同生活(?)をしていたわけですから。
これは悪が下す正義(あい)の鉄槌
第3話のタイトルなのですが、悪役令嬢の中の人を一言で表すなら
この文言が一番当てはまります。
もっともっと書きたいことがたっくさんあるのですが、
あくまで今回の記事は紹介記事であり、ネタバレはしたくないので我慢します……
おすすめしたい理由
他の悪役令嬢もの(私が読んだ限りでの作品)とは違う点、
共通点、魅力、とにかくおすすめする理由を挙げるならば
単純な復讐ではなく、動機が愛故のもの
恋愛ストーリーではない
「みんなを幸せにしたい」という思いで必死に行動するエミの姿
ヒロイン(ピナ)の顔芸(笑)
レミリアのあまりの用意周到さと力量、賢さ
それに対比するように描かれるピナのアホさ
余計なところで悪知恵の働くピナの醜悪さ
絵が本当に綺麗
表情や髪、服や背景、装飾など本当にしっかり描き込まれている白梅ナズナ先生の手腕
レミリアがめっちゃ美人
レミリアの悪役顔が素敵すぎる
レミリアの"エミ"の笑顔が可愛すぎる
美形キャラが多すぎて目の保養
そのキャラクターデザインをしてくださった紫 真依先生の手腕
完璧な復讐を遂げるための努力は一切惜しまない姿
そしてそれを作品として完成させられるまきぶろ先生の手腕
私のお気に入りのレミリアの悪役顔がこちら
うつくしい………………
御託はいい、まずは読んでくれ
だめだ、私の語彙力じゃ全てを語り切れない。
というかうまく表現出来なかったり語弊があるかもしれない。
なので漫画を描いてらっしゃる白梅ナズナ先生のTwitterに少し作品が載っているので
まずは読んでみてほしい。
また、小説版や小説家になろうで原作が読めるので
そちらも興味のある方はぜひチェックしてみてほしい。
https://ncode.syosetu.com/n6682gf/
pixivコミックで連載中なのでそちらもぜひ。
というわけで感情の赴くまま思いっきり書き殴りましたが
一度お読みいただけると嬉しいです。
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