2021年7月17日J1リーグ第21節アビスパ福岡対ガンバ大阪戦DAZN観戦の感想

失意のACLから一週間。帰国した選手・スタッフが新型コロナに感染していたことも分かり、まさに踏んだり蹴ったりのACLでしたが、3月試合が出来なかった分が加わった過密日程が待っているので泣き言も言っていられません。これから真夏に中二日で15連戦というとんでもないスケジュールです。

ACLでは毎試合得点は出来たものの、得点源として頼りに出来たのはパトリックだけでしたし、守備ではロングボールに対して明らかに弱点を露出してしまった問題も抱えています。

攻守に課題がある中で迎えるリーグ再開初戦では、レアンドロ・ペレイラと宇佐美の2トップ、いつもの3バックという陣容ですが、井手口がメンバー外、奥野がベンチのため中盤が攻撃最優先の布陣となりました。

絶不調の福岡に対して攻め続けようという意図は感じられますが、キックオフ後の最初の決定機は7分の福岡CKからのヘディングでした。

その後はガンバペースでボールを回して中盤を制圧していますが、パスの出し手と受け手の呼吸が合わないのが気になります。特にレアンドロ・ペレイラが絶望的に周りと合わないのですが、どうにかならんのでしょうか。

ガンバペースとは言えなかなかシュートまではいかず、惜しいシーンと言えば29分、宇佐美が直接FKを狙って弾かれた時くらいです。

中盤でのつなぎは、選手層の差やサッカースタイルの違いもあって、ガンバのポゼッションの時間が長いですが、どうも山本と矢島の相性が悪いようにも思えます。矢島と山本がはっきり縦の関係になれずに近い位置にいると、パスが詰まるように見えます。

それでも攻めていった44分に波状攻撃から宇佐美がボレーシュートを打つも枠の左に逸れました。

結局、不調の福岡に対してゴールを奪えず前半終了。今のガンバの苦境を象徴する前半45分でした。

ハーフタイムでの交代は無し。

ベンチが動くとしても、パトリックを入れて前線を強化するか、奥野を入れて中盤の役割を整理するくらいでしょうか。とにかくチャンスの数が少なすぎます。

47分、クロスから決定的なシュートを打たれるも東口がブロック。後半開始からいきなり劣勢続きです。

その後はまた、攻めるガンバとカウンターの福岡という構図ですが、65分の宇佐美のシュートは力無くキャッチされました。

そろそろ仕掛けないと時間が足りなくなりますが、打つ手がパトリックくらいしかないのがなかなかに絶望的です。

そうこうしていると結局山岸に先制点を奪われました。何もしないガンバが苦境に立つのは当たり前でしょう。と思っていたら、VARでハンドと判定されてノーゴール。ガンバにとっては100%の幸運としか言えません。

このタイミングで宇佐美からウェリントン・シウバに交代。個人的には川﨑の方が見たいのですが、この辺は序列が決まっていますね。

その後も福岡に攻められる中、パトリック・一美・奥野が入り、ペレイラ・矢島・倉田が下がりました。パトリック・一美の2トップにトップ下がシウバ、山本・奥野のボランチのはずです。選手間の役割整理はこれで出来るはずですが、いかんせん残り時間が少ない。

そんな中、85分に左サイドから奥野が入れたクロスが相手に当たり、即座に反応したパトリックが頭で合わせてガンバが先制に成功しました。

山岸のノーゴール判定に続いて、運が味方してのゴールでしたが、結局パトリックが頼りになることを証明するゴールでした。

90分にはスローインからグローリーのシュートを東口がビッグセーブ。東口に頼り過ぎですが今に始まったことではないので今は考えないようにしましょう。

レフェリーがイヤホンマイクを交換した時間とか、VARでのゴール取り消しとか色々あった後半なので、アディショナルタイムは8分という長さになりました。

パワープレイでひたすら攻められる時間帯を見ると、守り切れなかったACL第3節のチェンライユナイテッド戦を思い出してしまいます。

追加点を取れれば問題ないのですが、96分のパトリックから一美につないだシュートはオフサイドでノーゴール。

99分40秒まで時計が進んだ混戦は何とかそのまま試合終了。

幸運もあっての勝ち点3だったことは否めません。はっきり言うと、パトリック不在の前線、奥野不在の中盤では難しく感じます。

これからの連戦を考えるとメンバーを固定するのは難しいですが、欠かせない選手というのはACLから続いて変化がないことを確認した試合でもありました。

試合数の差もあって以前、降格圏の17位ですが、16試合で勝ち点17となり、勝ち点がようやく試合数を上回りました。

次の試合は7月21日(水)の神戸戦です。セルティックへの移籍が決まった古橋は今日も得点していましたが、どうやらこの後に出発するらしいので、ガンバにとってはありがたい話です。もちろん、ガンバが勝ってこその幸運と言えるのですが。

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