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応援する側と応援される側の理屈

プロ野球中日ドラゴンズの応援歌に関して、与田監督が「お前」というフレーズを使わないで欲しい、という要請が応援団にあり、急な変更が無理なため「サウスポー」の曲自体を当面自粛する、というニュースがありました。

一体誰が?中日応援歌「サウスポー」自粛問題に賛否
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190702-00010000-wordleafs-base
「歌詞に『お前が打たねば誰が打つ!』というフレーズがあり、『お前』という人に対して尊敬の念のない言葉を子供たちが公式の応援歌として使うのは教育上いかがなものか、できればそこだけを変えてもらうことはできないだろうか、というお願いが与田監督からありました。球団としても、その考え方に同意し、公式応援団と協議しました。なんとか変えてもらえないか?とお願いしたところ『急に変えるのは難しいので、サウスポーは当面、自粛します』ということになりました」

多分、色んな人が色んな意見を言うでしょうし、部外者がこのこと自体に文句を言ったってしょうがないのですが、応援する・される2者間の問題というのはガンバサポである自分にとっても気にかかる問題ではあります。

「サウスポー」という曲自体が40年前のものでもあり、また、言葉の意味やニュアンスや使用状況などは時代によって変わってくるものですし、受け止め方も変わります。与田監督の感覚と応援団の感覚が異なっていることから出た話でしょうし、揉めずに自粛するということになったのであればそれはそれでいいのではないでしょうか。

個人的にはことさら「言葉狩りだ!」とか騒ぐ気にはなれません。誰にだって許容出来る言葉と許容出来ない言葉がありますし、そのズレが生じて話し合う、というのであれば解決策としては穏当なものだと思います。

当面の間自粛する、ということですから、「お前」のフレーズを、「あなた」なりその選手の名前や愛称なりに変えることで対応するのでしょう。
いいかげん、新しい曲に変えても良いと思うんですがね。もちろん「サウスポー」はメロディーも場が盛り上がる名曲だと思いますが。


一方、ガンバのサポーターとしては自分が関わっているわけではないものの、一昨年にガンバサポが起こしてしまった事件について改めて考えざるを得ません。

G大阪のサポーターがナチスを連想させる旗掲げる 大阪ダービーで
https://www.sankei.com/west/news/170421/wst1704210061-n1.html
ファン・サポーターの皆様へ
https://www.gamba-osaka.net/news/index/no/5809

応援する側が、応援がヒートアップしたあまりに何かやらかしてしまう、ということはガンバに限らずあることですが、この問題はヒートアップとかのレベルの話ではなく、だからこその厳正な対応になったわけですが、処分の判断によっては浦和レッズのように無観客試合という決定が下されかねないほどの事件でした。

もっと事態が悪化すれば勝ち点剥奪などの処分もあり得る問題であり、応援する側が応援しているチームの妨害をするという、応援する側の存在意義を失いかねない話です。

中日の応援団側が今回の与田監督の要望に対して、内心では不満があるのかも知れませんし、いまでも納得していないかも知れませんが、ともかくもすんなり結論まで導いたのは良いことだと思います。

応援する側は何のために応援しているのか。別にこういったニュースがある時だけではなく、いつも思っておくべきでしょうね。


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