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十数年前のお家騒動が今の吉本問題の元々の発端じゃないのかなあ?

毎日多くのテレビ局・番組で膨大な放送量でまるでテレビジャックされている感もある吉本興業問題ですが、これまで出てきた報道の中で私が見る限り言及されていなかったネタがあります。

吉本お家騒動 創業家のプライド、増幅された確執
https://ironna.jp/article/1048
創業者一族と主導権争いの歴史
https://www.weblio.jp/wkpja/content/吉本興業_創業者一族と主導権争いの歴史

十数年前に創業家との争いを制して吉本興業を支配し上場廃止したことが、今回の反社会的勢力とのつながりや所属芸人からの不満勃発につながっているのではないか、という意見をマスメディアで目にすることがありません。もしかしたら指摘している人がいるかも知れませんが、目立っていないと思います。

もしかして言っちゃいけないことなんでしょうか?

しかし契約書を結ばずにギャラの支払いなどを行うというのもすごい話だなあと思いますが、昔はどこもそうだったんでしょうし、それで成り立っていたのでしょう。それがなり立たない時代になったのなら、昔はこうだったああだったとかノスタルジーに浸るのではなく、今の時代に合わせて変化させることがまともな企業だと思うのですがどうなんでしょうか。

所属芸人とちゃんとした契約書を結んでいないということなんですが、それ以外の例えば正社員・アルバイトなどの芸能人ではない従業員とも契約書を交わしていないのでしょうか? またテレビ局や番組製作会社との契約も全て口約束だけで行っているのでしょうか? さらには政府や自治体との仕事も増えているようですが、そういうところとの仕事も口約束での契約で動いているのでしょうか? それだったら芸人だけの問題ではないのでもっと話は大きくなりますが、どうなんでしょうね。

吉本に不満があるなら辞めればいい、というのは確かにそうなんですが、そこで問題になってくるのが日本の芸能界に暗黙の了解として存在する、大手事務所と揉めた芸能人は起用しない、という慣習です。吉本問題の少し前に、ジャニーズ事務所に対して公正取引委員会が注意していましたが、まさにこれです。事務所はまともな契約をしてくれないので事務所に不満をもって辞めたら芸能界で干される、というのであれば芸人側に打つ手がなくなりますので、この問題の非は事務所にあります。

例え揉めていなくても良い条件を出してくれるところがあれば移籍する、というのは他の業界では当たり前の話でしょう。プロ野球なりJリーグなりでもそうですし、ヘッドハンティングや求職エージェントを通じて転職するビジネスマンは数え切れないくらい存在します。なぜ芸能界だけそれが許されないんでしょうね。そりゃあ公取もそこを突っ込みますよ。よそに移籍させたくないのであれば、サッカーの違約金のように契約書をちゃんと所属芸能人と結んで、契約期間内に移籍したいのであれば違約金を持ってこい、という契約を交わしていればいいだけのことです。そしてこの契約もあくまで常識の範囲内、一般社会通念上でおかしくないものでないといけません。例えば売れていない時期に契約期間50年、安い報酬、かつ高額な違約金を設定することは出来ませんし、裁判になれば負けるはずです。

芸能界がビジネスとして業界全体が大きくなり、一般的なものになったことでかつての牧歌的な家族経営は大手事務所には許されなくなりました。昔は良かったと懐かしむのは結構ですが、昔は昔、今は今ということで昔に比べて良くなった点もある一方で、昔の悪い部分も引き継がなければならない理屈はありません。事務所側と芸能人側が双方納得出来るレベルで折り合って契約を交わすこと以外に解決策はないはずです。

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