食べるべきものを指定される時代?

年末年始にスーパーのチラシを見ていたら、
「年越しそば」
「年明けうどん」
「三日とろろ」
とあり目を引きました。年越しそばは江戸時代からの風習として良いものの、年明けうどんは最近言い始めたなあと思っていたのですが、三日とろろなんてものもあるのですね。一部地域の風習らしいですが。うどんの方は完全にうどん業界の仕掛けによるものなので、無理っぽさが先に立ちます。

日本人なら正月はおせち料理ということになりますが、今では元日はともかく二日三日は通常通りか、家族も集まるのでいつもよりご馳走になってしまいます。

1月7日には「七草がゆ」もありますし、2月に入れば節分の恵方巻きのような、完全に商業ベースに乗った習慣があります。恵方巻きについてはフードロスも気になりますし、そもそも節分は豆と鰯でええやんと思うのですが、そんなに巻き寿司食べたいですかね?

バレンタインデーのチョコレートなんかはまだかわいいもので、夏になれば土用の丑の日のウナギまみれの日本になります。

本来、時期によって食べるものが変わるのは、それぞれ魚も野菜も旬があるからだったのですが、養殖とハウス栽培、それに冷蔵・冷凍技術の進歩と流通網の確立によって、値段と鮮度を気にしなければ全国どこでもいつでもなんでも食べられるようになりました。

そんな時代に、特定の日に特定のものを一億人以上が食べようとすれば、食品・食材の極端な需要供給の偏りが生まれて当然で、その成れの果てがゴミとして捨てられるフードロス問題になります。

長期間保存が利いたり、使い回しが出来るような食べ物ならまだマシですが、調理され店頭に並んだものは売れなければゴミになります。

誰がいつどこで何を食べようと勝手です。年中行事や流行りに乗りたい人は乗れば良いと思いますが、程度が酷ければやはり問題でしょうね。

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