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ASEANとサッカー外交

先日、ASEANに所属する国々がサッカーワールドカップの共催を目指すというニュースがありました。

東南アジアで 2034年W杯招致へ 首脳が合意
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46472360T20C19A6000000/
東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳は23日、2034年のサッカーワールドカップ(W杯)の共催をめざすことで合意した。

別の報道では10ヶ国での開催を目指す、といったことが書かれていました。

さすがに10ヶ国での共催は無理があるような気がしますが、1ヶ国では何十年経ってもワールドカップやオリンピックを開催できないような国でも、共催の中の1ヶ国として数試合担当するだけなら可能、という経済規模の国家にとっては非常に魅力的な話でしょうね。

日経の記事では「インドネシア、タイ、マレーシア、ブルネイ、シンガポール」という具体的な国名が挙がっていました。この5ヶ国のうちインドネシア・タイ・マレーシア3ヶ国は2007年に行われたアジアカップの共同開催国(あと一つはベトナム)です。日本代表がオシムジャパンとして挑み、残念ながら4位に終わった大会でしたが、暑さとの戦いでもあった大会でした。

サッカー人気、スタジアムなどのインフラ、代表の強さなどを考えるとこの4ヶ国が中心になるのは間違いないでしょう。ベトナムもサッカー人気を考えると共催に加わらなければ国民から反発があるのではないでしょうか。また、ブルネイは石油による収入、シンガポールは商業国家としての経済力あるのでインフラ整備は問題ないでしょうね。

この5ヶ国が決勝トーナメント以降もやるとして、それ以外の国はグループリーグのみ、せいぜいラウンド16の一試合くらいの開催になるでしょう。
ベトナム・フィリピン・カンボジア・ミャンマー・ラオスがそうなるわけですが、ベトナムはもっと試合数は多く出来そうな気がします。
ラオス・ミャンマー・カンボジアあたりはスタジアムや交通機関などのインフラ整備のきっかけにもなるでしょう。

ちなみに、外務省のASEANのページの新着情報には、本日時点で2つもサッカー関連の話題が入っていました。サッカーをキッカケとしての外交・国際交流はいいですね。これもソフトパワーの一種だと思います。

河野外務大臣とASEAN各国及び東ティモールの駐日大使等によるサッカー観戦
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007156.html
東南アジアサッカー選手団による鈴木外務大臣政務官表敬
(国際交流基金事業「サッカー国際親善試合」のための訪日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/p_pd/ca_opr/page4_005062.html

まあ、そもそも今の河野外務大臣がもともと湘南ベルマーレの社長をやってたこともあるんでしょうけれど、そういう経歴も逆に外交に利用しているようですし。

河野外相、習氏にベルマーレ紹介「主席の頭に刻まれた」
https://www.asahi.com/articles/ASM6X45HCM6XUTQP00S.html

むしろ外交をベルマーレに利用しているような気がしないでもないですが、多彩な経歴がある人の方が多角的なものの見方を出来るでしょうし、外務大臣には向いているんでしょうね。

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