見出し画像

政党が議員(党員)をコントロールするには

問題発言(そういうレベルではないと思いますが)で話題の丸山穂高議員が無所属になったことで、糸が切れた凧のようにコントロール不能な状態になってしまっているようです。

除名丸山氏がロに謝罪の維新批判 「完全に意味不明な対応」(共同通信)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190519-00000115-kyodonews-pol

自分の発言の尻拭いをした元所属政党をその尻拭いが意味不明と批判すること自体が意味不明ですが、無所属になってしまったことでかえって暴れん坊っぷりが加速したような気がします。

政党は所属議員の行動をコントロールする方法として、活動資金の融通や秘書などの人材手配などもありますが、一番大きいのは次期選挙での公認です。政党の公認を得られるかどうかは議員・政治家にとっては政治生命に関わる問題です。そもそも公認が得られなければその政党に所属している意味もありません。政党支持層からの得票がありませんから次の選挙で苦しむことは確実です。政党が傘下の議員をコントロールするには、その議員を次の選挙で公認するかどうかによるところが多いわけです。

今回の丸山騒動において、日本維新の会は問題発言後すぐに除名しました。これによって維新としては責任はありませんよ、その議員個人の問題ですよ、というアピールをするつもりだったのでしょうけれど、結果的には最悪の選択肢でした。丸山議員からしてみれば、除名されたことにより日本維新の会の言うことを聞く理由が無くなりました。

冒頭にも述べたように、維新除名後の丸山議員は辞職勧告など無視し続けて、自分は悪くないという態度を取り続けています。世の中にはモンスタークレーマーやモンスターペアレントなどが存在しますが、モンスター議員と呼ぶべき存在かも知れません。

丸山穂高氏、衆院の聴取を欠席 休養2カ月の診断書提出
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190524-00000113-kyodonews-pol

衆院での聴取に出るかと思いきや、除名後も威勢が良かったのに適応障害で休養だそうです。法的にはこれ以上、強制力を持って行動を縛ることが出来ません。次の選挙までは何が何でも議員の立場にしがみつくつもりでしょう。

日本維新の会は政党として自分たちのイメージを守るために即除名という処分を下してしまいましたが、それがために丸山議員が好き勝手出来る状態を作り出してしまいました。

即除名ではなく党に所属させたまま、「一旦ここで素直に辞職すればほとぼりが冷めたらまた公認するよ」と言って因果を含めて議員辞職させておいて党に所属だけさせておけば、維新自体は批判されますが、一旦議員ではなくせるし、飼い殺しにもできたはずです。

そう思っていたところに、早速別の維新関係者がやらかしました。

長谷川氏の公認停止 維新・松井代表「かばう余地なし」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190523-00000091-asahi-pol

丸山議員とはまた違った内容の問題発言でしたが、今回は日本維新の会の処分としては除名ではなく公認停止でした。党が党員をコントロールすることができるギリギリのレベルの処分でしょう。現職議員ではないものの、除名したらしたでまた誰もコントロールできないのに発言力・注目させる力だけは持っている変な政治家(一度も当選してないので政治家と言っていいかどうか分かりませんが)が誕生するところでした。

何とか、短期間に二度目の同じ失敗をせずに済んだと言えるでしょう。だからといって、日本維新の会の候補者選びの基準に問題があることには変わりません。歴史が浅く大阪以外の地方組織も未熟なことがろくでもない候補者を選んでしまう理由なんでしょうかね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?