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何にもなれなかった、どこにもいれなかった俺は

皆さんは何者でしょうか?
自分は30年生きていたが悪い意味で何にもカテゴライズできていないような感覚を感じています。年々強く。

昨年に当時見ていなかったデジモンアドベンチャーが最後の話を迎えて何も知らないのに友人の家でソレを見てネタバレをして怒られたことを思い出した。そのためなぜこんなことをしたのかガキん時を少し振り返ることにしたらタイトルに書いてあるとおり何にもなれなかった、どこにもいれなかったことに行き着いてしまったので少しだけ書く。
(当時見ていた人からするとかなり思い入れのある作品らしく自分は本当に知らなかったので軽々しくネタバレしてしまったのだ)

自覚し始めたのは10歳くらいだろうか。幼馴染がいて小さいときはそいつとばかり遊んでいたのだがその歳になるとそいつ以外との交友関係は広くなっていくんだけど、広くなるとなるで今度は「あいつが嫌だ」とか「〇〇で遊ぼう(持ってないやつは誘わない)」とか負の交友関係も露骨に出てくる。自分の住んでいた所が貧富の差が激しいところだったというのも原因ではあると思うが上で書いた持ってないやつは誘わないの的になる方だったと思う。
言い切れないのはその前に察していなくなるからだ。

10歳の周りなんてたかが知れているんだけど周りが持っているものを自分だけが持っていないとかはその時代を生きる子供にしてはちょっとハード過ぎる。現代の子供で言うところのスイッチ持っていない子はハブにされるような感覚。ってか今のゲーム機とかスマホとか大人でも高いよね。現代の子供で自分だけが持っていない且つ、解決できないのは自分の時代よりハードな気がする。

話戻して、自分が子供の時はゲーム機だったらPS2かGC、携帯機ならGBAで他のおもちゃなら遊戯王かデュエルマスターズってところだった。とりあえずどれかあればまぁなんとかなる状態。もちろん普通に公園とかで遊んだりもしていたけど子供ってコロってやること変わるわけで次アレしようぜとかがあると自分はもうそこで終わりとなる。

10代が始まったばかりの小さい脳みそでの解決方法がまた自分をマイナス方向に全力で向かう。
「自分が持っていない物を持っている奴は敵」
という絶対に間違った方法で自分と向き合っていった。無論友達はいなくなった。そうなる前に少しはワガママ言って買ってもらえよと思うかも知れないが色々あって本当にできなかったのだ。どれくらいできなかったかというと学校で担任の先生とすれ違ったときに「たまにはワガママ言ったほうがいい」ってマジ顔のマジトーンで言われたくらいだ。

上に書いたとおり貧富の差が激しいところにいて間違いなく自分は貧富の”貧”の者だったんだけど当時母は見栄を張りたがる人間で塾のようなものには通っていた(金がかかるとか文句は言われていた)。そこに行くときにその幼馴染と行っていたけど今思えば幼馴染も俺と付き合いたくなかったと思う。

1年位経つと自分もうまいことそのへんは合わせれるようになっていき最終的に交友関係は戻り「自分は自分なんだ」と考えも変わってきたが根っこはまだ残っていた。

中学に入ってから自分はBMXとギターをやっていたのだけれど中学と言えばほぼ大多数は部活に汗を流しているだろうしギターをやっている人も周りにはいない。何度も書くが”貧”の者だったので毎年お年玉を没収される家だったけどBMX買うために死守してやっと買った。初めてそれくらい欲しいものだったのだ。ギターは親戚からもらったお古だった。(そこは誰も聞いていない)と、いう感じにやっぱり人とは違うことしかできないという負い目を多少感じながらも楽しんでいた。

中学を卒業して自分は高専に行ったんだけど高専というとやっぱりオタクが多い学校で自分もそれに気がついていたので中学卒業してから入学までの間に周りにおいていかれないようにアニメをたくさん見ていたりとなんとか合わせれる自分になるように努力のようなものをしていた。入学して気がついたけど実際は頭の良い不良も結構いた。

その頃になると今までやっていたBMXはあまりやらなくなってきた。飽きてしまったというわけではなく今でこそBMXやスケートボードはオリンピックの種目になるくらいメジャーなスポーツになりつつあるが当時はまだアングラな匂いが残っていた。上裸で乗っていたり手すりとかに飛び乗って削ってしまうとかよくあった。自分はあんまりそういうことは好きじゃなく純粋に自転車スポーツとして好きだったのだけどやっぱりそういうことをしているとそういう人間が集まってくるのだ。いつものスポットで乗っていたら人伝いで来た人の車の中からDJ機器でバカでかい音楽が鳴る。それが遠のく決定打となった。

と、なるとアニメとかを見ていたからそのままオタクの仲間入りかな?とはならなかった。一緒に行ったアニメイトでクラスメイトがオタクグッズとか漫画に平気で万札払っているのを見て「俺はオタクになれない」と察した。今でも気になったものとかは見るがもともと人に合わせるために見ていたのでオタクとしても普通の人としてもとても半端な位置にいた。

現在自分はバイクに乗っていてバイクの集まりでも同じような事態が起きて最近では一人で乗っていることが多くなったし、バンド活動もメンバー内でやっていた遊戯王を始めとしてトラブルを抱えている。

自分にも当然反省するべき点はいっぱいあるけどそれを差し引いても自分は何にもなれなかったしどこにもいれないのだ。