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昼月まひる
2022年11月16日 21:24
夢を見た。 夢の中で夫は、息子である私の父であった。彼は途方にくれている。いましがた妻を亡くして。 父と息子のふたりきりで、夕食の食卓につく。さて食べ始めようかというところで、父がつぶやいた。「ほんと、好きだよねぇ。オクラ」「え?」 僕の声などまるで聞こえない様子で、父はひとり意味深に微笑む。その手には、オクラの入った味噌汁の碗が収まっていた。そこで僕は唐突に思い出す。野菜嫌