リーキーガット症候群解消法 第12回 野菜の必要性はどれほどなのか
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“腸漏れ”が病気をつくる
リーキーガット症候群解消法
第12回 野菜の必要性はどれほどなのか
文●体質研究所主宰 松原秀樹
構成●近藤友暁
連載第10回にリーキーガットになる原因の1つとして、腸内ガスの過剰発生をあげ、腸内ガスを多く発生させる食品として「発酵性・難消化性の糖類(FODMAP)」を紹介しました。
また、前回はリーキーガットの主犯格として、野菜が自らを守るために備えるレクチンについて、説明しました。
ガスを出すFODMAPと、レクチンを含む食品を避けると、安心して食べられる野菜はかなり制限されてしまいます。「いったいどの野菜が安全に食べられるのか?」と心配になる方もいることでしょう。「世の中で言われるほど、野菜をたくさん食べることは重要なのか?」という疑問すらわいてくるかもしれません。
今回は、「野菜の必要性」をテーマにご説明していきます。
野菜を食べない人たち
まず、「そもそも人間は大量の野菜を食べる必要があるのだろうか」という点について、考えてみましょう。
世界には野菜を食べる習慣がない民族があります。その代表が、イヌイット(エスキモー)です。彼らの住む極寒の地は、小麦や野菜などの栽培には適さず、伝統的に農業は行われてきませんでした。
イヌイットたちの食生活は、三食とも肉です。大半がアザラシとカリブーの肉で、他にはサケに似た魚や、ときおりクジラの肉などを十分に火を通して食べています。
彼らが口にする唯一の植物は、カリブーの胃袋の中のコケ。イヌイットはカリブーを狩ると、毛皮や骨を日用品に、肉は食料にと、全身を余すところなく使います。カリブーの胃袋には、カリブーが食べて消化しかかったコケが入っているので、これも食べます。夏にカリブーの胃袋を取り出して凍らせておいて、秋になるとそれをスライスして食べるようです。
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