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連載 扇谷孝太郎 「身体と動きの新法則 筋共鳴ストレッチ」19

身体と動きの新法則

筋共鳴ストレッチ

第19回 胸郭の動きの改善〜肋間筋群〜
文●扇谷孝太郎

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Image: iStock

胸郭の構造

胸郭は「胸椎(12個)」と「肋骨(左右12対で24本)」と「胸骨(1個)」で構成されています。

さらに詳しく見ていくと、肋骨は第1〜10肋骨までは胸骨との間に軟骨部(肋軟骨)があり、第6〜10肋骨の肋軟骨は癒合してから胸骨に接続しています。第11と第12肋骨はそれぞれ独立していて胸骨にも接続していないため、「浮肋骨」と呼ばれています。

肋軟骨の弾力性は胸郭の柔軟性に大きく影響しますが、加齢に伴って骨化していくと言われています。

また、胸骨は「胸骨柄、胸骨体、剣状突起」の3つのパーツで構成され、それぞれの接合部は関節のように柔軟性がありますが、ここも加齢とともに骨化していきます。

この肋軟骨や胸骨の柔軟性を保つには、呼吸などを通じて十分な「動き」を与えることが大切になります。

関節という面では、胸骨と肋骨の間の「胸肋関節」、各胸椎の間の「椎間関節」の他に、肋骨とそれぞれの胸椎の間の関節があります。肋骨1本につき、椎骨との間の関節は2箇所あります。椎骨の円柱部(椎体)と肋骨の間の関節が「肋椎関節」、椎骨の横突起と肋骨の間の関節が「肋横突関節」といいます。

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