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コ2【kotsu】レポート「空手古書トークライブ2018」開催!

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空手古書展覧会2018開催記念
マニアが来たりて喋り倒す

「空手トークライブ2018」開催!

極めてマニアックな会にも関わらず満員状態の会場。

去る7月22日、東京池袋の武道具老舗武道具専門店・日本武道具で空手古書道連盟の藍原しんや氏と作家・松宮康生氏の対談イベントが行われた。

このイベントは現在、日本武道具店で開催されている「空手古書展覧会2018」の開催を記念して行われたもので、当日は多くの参加者が集まった。

藍原氏は知る人ぞ知る空手コレクターであるとともに、空手の総合情報メディア「新・空手道」(現在準備中)の設立者。その活動の幅は「空手」であれば、大凡ジャンルに関係なくどこにでも姿を現す”怪人”として業界で知られている人物だ。

空手古書道連盟・藍原しんや氏

その氏のイベントだけあって、展示されている古書やサインの逸話はどれも強烈。伝説的な空手家・中村日出夫先生にサインを断られたところ、半ば無理矢理マジックを手に握らせて書いてもらったのが「サイン道」の始まりだったという。

その後、真樹日佐夫先生には会う度に書籍を持参しサインをお願いしたことからすっかり顔を覚えられ、後に真樹先生が『マス大山 カラテスクールBOX』(東邦出版)を復刻製作する際には、藍原氏の持つコレクションから協力を依頼されたという。

また本年5月に亡くなられた横山和正先生の余命を宣告されてなお、空手家としての佇まいを失わず、最後まで著作(『瞬撃の哲理 沖縄空手の学び方』)の製作に力を尽くした姿や、2013年亡くなられた、空手界の長老・金城裕氏から最後に「これからは空手を広げない努力をしなければいけない」と伝えられた話など、藍原氏ならではの貴重な話も披露された。

瞬撃手・横山和正先生の帯とサイ、そしてサインも展示されている。

金城裕先生が使われていた巻き藁と直筆原稿。

この日のために大阪から駆けつけた盟友・松宮康生氏(『ケンカ十段と呼ばれた男 芦原英幸』著者)も師・芦原英幸先生の書斎に足を踏み入れた際の貴重なエピソードの他、サバキという技術が生まれた背景に芦原先生が最後まで尊敬し続けた大沢昇氏から教えられた、ムエタイ・キックボクシングの技術が影響しているなど、弟子としては無論、作家として芦原先生を見続けた氏ならではのお話しが紹介された。

松宮康生氏が持っているのは大沢昇先生の自伝『勇気ある挑戦』。こちらの書籍は現在、日本武道具さんで”定価”で販売されている。

この他にも展示品にまつわるエピソードの他、全員参加のジャンケン大会も行われイベントは予定の2時間を超える熱いものとなった。

全員参加のジャンケン大会。

こちらの「空手古書展覧会2018」は9月17日まで開催される予定。

また、展覧会の他にも日本武道具さんでは作刀を体験できる小柄工房を始め、武具や貴重な書籍が充実しているので、東京に来る機会がある武道好きであれば必見のスポット。事前に営業時間を確認の上、是非足をお運び頂きたい。

ここでしか観られない貴重な古書とサイン本でディスプレイが埋めつくされている。

古書展覧会について詳しくはこちらから。

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