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デザイナーが海外で野菜の寿司を作る理由3つ

こんにちは。デザイナーの市角です。
普段はデザインや映像を作りながら、大学で准教授としてデザイン思考について教えてみたり、デザインの考え方とやり方を学生さんや企業、自治体さんに伝えたり一緒になって考えています。

木曜日は #デザイナーの頭の中 シリーズ。
デザイナーがどんなふうに考えているのか、言葉にしなければ伝わらないので、思考プロセスを文章化していきます。

今回も海外で行っている食とデザインのお仕事VEGESUSHIについて書いていきます。


VEGESUSHIとは私がやっているケーキのような野菜のお寿司のプロジェクトで、2019年までは世界のあちこち(NY・サンフランシスコ・パリ・ベルリン・バンコク・チェンマイ・シンガポール・マレーシア・ハノイ)でワークショップしてました。
前回バルセロナでイベントしたときの記事はこちら↓

今回はどうして市角が海外で野菜の寿司のプロジェクトをやっているのか、その理由を簡単に書いていきます。

自分にとっては整合性の取れている、ごくごく普通のことなんですけど、デザイナーなのに変なことしてる!と感じる人がいるかもしれないので笑


理由1:デザインと食の交差する活動がしたいから

もともと、料理が好きでデザインの仕事の合間に色んなものを作って試しているうちに、デザインでやっていたことが料理にも活かせる、コツの大本は同じだなと思うようになりました。

相手のニーズに合わせて素材の持ち味を最大限に活かして自分の色を加えて調理し、相手に提供する。そして人と人をつなぐ。

本質は同じなのでこの両者が交差するプロジェクトをずっとやりたいと思っていました。料理の開発と料理本出版はその最初というわけです。


理由2:食は人をつなぐツールだから

デザインが好きな人って極少数。裏方の仕事だし、趣味の世界ですよね。でも食べ物が好きな人はほぼ全員。生きるのに欠かせないものだし、食べ物には人と人をつなげる力があります。

もし僕が海外で「デザイナーやってます」と言っても普通の人は「そうなんですね!頑張ってください」で終わってしまうでしょう。

でも、「デザインから生まれた新しい日本食作ってます。食べてみますか?」と言われたら?


きっと違う反応が帰ってくるでしょう。



理由3:日本人ということを意識して生きていきたいので。

日本人であることを活かせるフィールドって、昔はテクノロジー系も日本が強いところでしたが今では伝統文化やアニメ、食といったところが強みになり得るでしょうか。理由1とも関連して、自分は食とデザインで人のつながり
を作っていきたいなと思っています。

イタリアのGQ誌に取り上げていただきました

やってみて感じますがそれくらい日本食は注目度が高い。



多くの人が言うように日本にいるときと違い、海外にいるほうが自分が日本人として何ができるか、日本文化とはなにか?深く考えるようになりました。

日本刀の扱いについて知りたくなり、抜刀道をはじめたり、昔の日本人の体の使い方を知りたくなって沖縄拳法空手を学び始めてみたり。

寿司という代表的すぎる日本食を現代を生きる自分がデザイナーとしてどうデザインしていくのか、というところが自分のやるべきことだなと思っています。




そんなかんじで毎週木曜日は、#デザイナーの頭の中  シリーズ書いてます!
デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。


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