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日本のデザイナーがスペインで活動して感じたこと3つ

こんにちは。デザイナーの市角です。
普段はデザインや映像を作りながら、大学で准教授としてデザイン思考について教えてみたり、デザインの考え方とやり方を学生さんや企業、自治体さんに伝えたり一緒になって考えています。

木曜日は #デザイナーの頭の中 シリーズ。
デザイナーがどんなふうに考えているのか、言葉にしなければ伝わらないので、思考プロセスを文章化していきます。

今回は食とデザインのお仕事VEGESUSHIのワークショップでバルセロナに来てるため、その活動で感じたことを書いていきます。

VEGESUSHIとは私がやっているケーキのような野菜のお寿司のプロジェクトで、2019年までは世界のあちこちでワークショップしてました。

そんなバルセロナでの活動の様子はこんな感じ。

おかげさまで念願だったバルセロナの人々にとても楽しんでいただけました。ここ2年の間コツコツ練習して、通訳なしの英語でのワークショップもできるようになり、よちよち歩きですがなんとか進んでいます。

さて、本題の気がついたことです!久しぶりのヨーロッパなんで新鮮な感覚で色々気が付きます。

1.日本食が日本人のものじゃなくて現地のものになってる

そもそも日本からきて日本食のレストランをやるひとより、中華系やその他アジア、あるいは現地の人がやる日本食レストランの方が多いので正しく伝わっているかは別として。日本食というジャンルは影響度がかなり高いです。観光客でにぎわうカタルーニャ広場のデパートの地下に行けばほら。


 これは現地の人がやってるモチ屋さん。

そんな感じですので、VEGESUSHIという変わった感じでやってもすんなり受け入れてもらいました。最初にバルセロナ来たときここまで日本食日本食してなかった記憶があります。チェーン店が浸透してきてる。


2.漫画アニメ文化も現地化されている


実は今回VEGESUSHIイベントに参加してくれたジュニースさんという方が、マンガアニメの専門学校を経営してるというので、遊びに来て!というので行ってみたらびっくり。

生徒数900人!校舎が2つ。で、めちゃめちゃ専門的な教育を受けている…


フレンドリーな生徒さんたち
コマ割りの見事さ
高橋先生きてる!
必死に打ち込む生徒さんたち


卒業生作品のレベル!
ジュニース氏とパシャリ

これだけの生徒数がバルセロナという福岡と同じくらいの人口の都市にいるという衝撃。卒業後は海外で活躍する人も多いそう。

日本式の漫画やアニメの影響を受けつつ、西洋風にそれを昇華して別のなにかが出来上がってきてるのを感じます。ってこれも日本食と同じ印象でした。


3.とはいえ日本人、色々できることがある。


これはバルセロナに限らずですが、ヨーロッパのデザインは平均点がものすごい高くて大体レベル高いのに、スモールビジネスになるといきなりレベルがダウンするものが多くて、庶民のためのグッドデザインみたいなのはまだまだ日本人の感性が入る余地を感じます。


こういうのは彼らの得意とするところ
で、これ系苦手な人多い印象!パターンを逸脱すると一気に戸惑う感じがする。

食もしかりでして、彼らの得意な食に関してはもう日本人が入れる余地がないです。

素材の味をそのまま活かすとかは、美味しすぎて敵わない。

でもすごく苦手な味の組み合わせも同時にあるので、そこを上手に現地のニーズに寄り添いながら押し付けないで入り込んでいけば、活躍できるフィールドは色々ありそうだと感じました。

ついでに…
そもそもなんで市角はヨーロッパで野菜のお寿司なんてやってるのか。
これ、もしかしたら伝わってないのかもしれないと思い、次回に書いていきます!


そんなかんじで毎週木曜日は、#デザイナーの頭の中  シリーズ書いてます!

デザインについてのお話、他にもありますので興味があったら。




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