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レビュー『学びのカタチ』佐藤優

知の怪物・佐藤優さんによる、中学生向けの学習指南本。

もともとは中学生向けですが、学力を向上をするための「5つの学びのカタチ」は、大人でも身についていない人が多いのではと思いました。

本書で語られる「5つの学びのカタチ」は以下。

  1. ワザありの時間管理術

  2. 90分間、机にむかって集中するコツ

  3. 苦手なところ・弱いところを自覚する方法

  4. スイスイ暗記するための奥の手

  5. インプットとアウトプットの方法

それぞれのカタチについて、本書からの学びを列挙します。

1. 時間術

・自分にとって何が大切なのか、優先順位を決める
・ノートの左側のページに、1週間でやろうと思うことを箇条書きにし、右側のページに、その日にやったことを書きこむ
・そうすると、読書にかかる時間といった、それぞれに学習に必要な時間がわかる 

2. 集中法

・リビングルーム、図書館といった、人目のあるところで勉強する
・集中が続くのは15分
・計画倒れを防ぐには、集中力が続く時間か、こなせる量で自分の限界値をしり、その7割を毎日続ける量に設定する

3. 弱点発見法

・ドリル形式の問題集を解き、自分の弱点を確認
・「内容がまったくわからなくてお手あげ状態」のばあい、塾の先生や家庭教師といったほかの人の力を借してもらうほか、「スタディサプリ」もおすすめ

4. 暗記術

・暗記するためのいちばんの方法は音読。1冊の教科書を3回音読
・教科書でとくに重要なところは音読を録音し、それを聞きながらノートに書きとる
・見て覚えて、見ずに描けるかで、暗記したかどうかをチェック

5. インプット・アウトプット

・ネットで情報を調べるときは、NHKのような「編集」されたサイトを選ぶ
・知らないことばに出会ったら、すぐに紙の辞書を引く(周辺の情報にも目を通せるから)
・すこし専門的なことを調べるときは、百科事典をつかう
・アウトプットは、インプットした知識の2割しか出せない(使いこなすのに時間がかかるから)
・「おもしろい!」と思う情報を仕入れたら、だれかに話してみる
・アウトプット上手になるには、要約と敷衍をいっしょにおこなう必要があり、わかりやすい例をあげる
・要約や敷衍は、紙に書かなければ意味がない

自分が中学生のときに読みたかった内容で、大人になった今読んでも十分ためになりました。

佐藤さんは、中学時代の勉強の大切さを説いており、それは、中学で習うことが高校・大学で学ぶ基礎になり、社会人になってからも活用できるから。

英数国理社のそれぞれの勉強方法や、知識を広げるための読書の効用を、中学生にも分かるよう、平易な言葉で解説でしています。

社会人で資格の勉強をされている方や、勉強をあきらめていない人にもおすすめです。


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