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さぁ、ボケよう!と思える快作で、他人の人生の批判者じゃなく、自分の人生の主人公になるための本『一億総ツッコミ時代』

最近、SNSやネット社会の発展で、
みんなが評論家になったような気がしませんか?

ついつい他人の発言や行動に
ダメ出しをしたくなっています。

そして、自分も評価する側になりたいって
思ったりすることってありませんか?

そんななか『一億総ツッコミ時代』は
現代社会の風潮を鋭く分析。

ツッコミ全盛の時代に、一石を投げ込み、
もっとボケようよ!と励ましてくれます。

今日は、本書から学んだ「ボケる」ことと、
「ベタな生き方」をご紹介します。


ツッコミよりもボケる

著者であるマキタスポーツさんは、
現代社会を「ツッコミ過多」の時代だと指摘。

つまり、みんなが評論家になって、
他人のことばかり気にして、
(他人の目が気になって)
自分自身を表現することを恐れています。

確かに、SNSを見ていると、人の悪口や
批判ばかりが目につきますよね。

誰もが「正しい」ことを言おうとしすぎて、
個性や面白みが失われてしまっているのでは
ないか?

そんな疑問から著者は
本書を書きました。

そんなツッコミ過多の社会を打破するために
「ボケる」ことの大切さを説いています。

ボケるというのは、
つまり自分自身をさらけ出し、
周りの人に笑ってもらおうとすることです。

ボケ体質になるには

具体的にどうすれば「ボケ体質」になれるかと
いうと、以下の方法が挙げられています。

まずは「何かに夢中になる」こと。

それも「恋愛」をしているかのように。

「恋愛」は批判的にはできず、あくまでも
主体性を求められる行為で、
他者からみると滑稽に見えることも。

でもそれでいいんです。

人が夢中になると、そこに熱がこもり、
その純粋さに人は引きつけられます。

次に「自分の好き嫌いをはっきり言う」こと。

立場を明確にすることで、ツッコまれる
存在になることができます。

最後に、自分が恥ずかしくて隠したい部分を
自分で笑いとばし「さらけ出す」こと。

これは、ハゲていることや、太っているという
自分がネガティブだと思っていることです。

自分のダメな部分も含めて思い切り表現し、
それを笑って生きていく姿勢が大切です。
(だって隠せませんから)

もちろん、
ボケれば必ず笑ってもらえるとは限りません。

むしろ、滑ってしまうこともあるでしょう。
でも、それでもいいんです。

大切なのは、自分らしく生きること。
そして人生を楽しむことです。

ベタな生き方

著者はまた「メタな生き方」から
「ベタな生き方」への転換を提案しています。

メタな生き方というのは、物事を客観的に分析し
批評的に見る生き方です。

一方、ベタな生き方というのは、
感情的に反応し、主観的に物事を見る生き方。

現代社会は、あまりにもメタな生き方に
偏りすぎていると、著者は指摘しています。

確かに、ぼくたちは常に「正解」を求め、
「効率的な生き方」をしようとします。

でも、そんな生き方では、
人生の楽しさを味わうことはできません。

もっとベタに、感情的に、
そして主観的に生きることが大切だと、
著者は訴えているのです。

具体的には、「季節の行事」や、「風習」と
いった、決まり事を実際にやってみること
です。

「実際にやってみる」というのが大事で、
これにより
主体性、身体性を獲得することできます。

ベタだけれどもストレートに人生を楽しむ
ベタな生き方へと転換することが大切です。

まとめ

一億総ツッコミ時代』は、現代社会に
閉塞感をおぼえている人にオススメの一冊。

批評家的な立場に安住するのではなく、
思い切り好きなことに打ち込むことを
勧めています。

人生を楽しむということは、
「ためになるか」どうかではなく、
純粋に「好き」なことに
打ち込む側に回ることなのです。

この本を読めば、
自分らしく生きるためのヒントが見つかるはずです。

ぜひ手に取ってみてください。

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